2013 年 4 月、「2013 年経済成長・社会基盤整備法(Growth and Infrastructure Act 2013)」が国会で成立し、女王の裁可を受けた。同法の目的は、開発事業の事業主体が自治体に提出する事業計画(planning application)の審査手続きを合理化、迅速化するなどの方法で経済成長を図ることである。2010 年 5 月の総選挙で誕生した保守党と自由民主党の連立政権は、従来の開発計画の審査には多大な時間が掛かり、非効率で経済成長への足かせになっていたとの考えから、既に「2011 年地域主義法(Localism Act 2011)」の制定や「全国都市開発計画指針(National Planning Policy Framework、NPPF)」の策定によって改革を行っている1。今回制定された新法について、政府は 2013 年 4 月末に記者発表を行い、「包括的で効果的な一連の施策を導入し、複雑で互いに重複する規制を減らすことにより、英国が世界の舞台で競争することを助ける」ものであると説明していた。また、「複雑で互いに重複する規制」は、「企業による投資、住宅開発、新たなインフラの整備、雇用創出を遅らせ、妨げている」と指摘していた。
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開発計画の審査手続きの合理化・迅速化を図る法律が制定 ~ 自治体側からは「中央集権的」と反発の声も(英国)