2011 年 10 月末に国会で成立した「2011 年地域主義法(Localism Act 2011)」は、「ロン ドン開発公社(London Development Agency、LDA)」を廃止すると共に、それまで LDA が担 っていたロンドンの経済開発に関する権限をロンドン市長に移管した。LDA は、イングラン ド 9 地域に設置されていた「地域開発公社(Regional Development Agencies、RDAs)」の ロンドン版であったが、他の地域開発公社と同様、2010 年 5 月に発足した保守党と自由民 主党の連立政権の方針で廃止された1。地域開発公社の廃止後、現政権の方針に沿って、イ ングランド各地で、地域経済振興を目的とする自治体と民間部門のパートナーシップであ る「地域産業パートナーシップ(Local Enterprise Partnerships、LEPs)」が設置された。 ロンドンの LEP としては「、ロンドン・エンタープライズ委員会(London Enterprise Panel)」 が設置されており、ボリス・ジョンソン・ロンドン市長が委員長を務めている。「2011 年地 域主義法」はさらに、ロンドンにおける住宅投資に関する権限を、「住宅・コミュニティ庁 (Homes and Communities Agency)」から市長へ移管した。ロンドン市長はまた、ロンドン の都市計画に関する権限を有している。
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政府の支援で経済振興が図られているロンドン内の地区について ~ テクノロジー産業の集積地「テック・シティ」など(英国)