新政府は、首相の提唱する「大きな社会」の推進の一環として、地方自治体に「一般的事務処理権限(注:法令で明確に禁止されていない行政事務について自治体が一般的に行うことができるとする権限。現在は、地域社会および住民の福祉の増進に関する三分野-経済、社会福祉、環境-以外の政策については、法律により個別に授権された事務しか処理できないとされている)」を与えることを約束している。同時に、地方自治体の財政制度の包括的見直しを行うことについても発表した。
しかし、このことについてすべての関係者が賛同しているわけではない。英国勅許公共財務会計協会(CIPFA 、Chartered Institute of Public Finance and Accountancy)の事務総長は、「今は、地方自治体の財政制度を根本的に見直す適切な時期ではない。」と述べている。また他の専門家は、「2007年に公表された地方自治体財政に関するライオンズ卿報告書(Lyons Review)の内容を再度考慮すべきである。」と強く主張している。
*参照The MJ 20.5.2010, front page