13の地域で試験的に実施されているトータル・プレイス事業によって明らかになった数字によれば、地方公共支出のわずか5%にしか、地方自治体の権限が及んでいないことがわかった。
ある地域では、公共サービスについて一人当たり7000ポンドが支出されているうち、350ポンドのみしか地方自治体の民主主義的コントロールの下にないことが明らかになった。総額に換算すると、一地域平均30億ポンドの公共支出のうち、およそ1億5000万ポンドのみが地方自治体の権限下にあることになる。
この試験事業の報告書では、異なる公的部門による重複支出も明らかにされている。具体的には、ダラム市には住宅供給のために47の異なる補助金が支出されていた。また、ルートン市、セントラル・ベッドフォードシャ-市には、49の異なる公共組織があった。
これらの数字は、地方自治体の公共支出に関する権限が小さいこと、地方における多くの意思決定は、地方自治体ではなく当該地域のニーズを反映しているとは言えない中央政府寄りの他の機関によってなされているということを明らかにしている。LGAと地方自治体は、この結果をもとに、地方歳出における地方自治体の権限拡大を求めていくこととしている。
*参照MJ 05.11.2009 Front page