調査・研究

スウェーデンの地方自治情報メモ

スウェーデン

研究・革新法案を発表

2009年01月15日 

 2008年10月23日に政府は、研究・革新法案(Research and Innovation Bill)を発表した。これは、各選挙期間ごとに発表され、今後4年間に政府が資金提供する研究の枠組みを設定するものである。
 2009年~2012年をカバーする今回の研究・革新法案においては、資金の追加額が、これまでをはるかに上回る50億SEK(スウェーデン・クローネ)となっている。
 法案の主な内容(50億SEKの内訳)は次のとおりである。

①大学や高等教育機関への配分額の増加
 追加資金のうち、最も多くが大学やその他高等教育機関に割り当てられる。既存の政府資金に加え、新たに15億500万SEKが追加で提供される。また、この追加資金は、大学及び高等研究機関の質に対する評価に基づき配分される。ここでいう質の評価の基準は、大学及び高等研究機関が外部資金を呼び込む能力、出版された学術記事の量及び質、という2つの要素から構成されるものである。

②戦略的投資
 第2次大戦以降、政府が支援を行う基礎研究は、①大学への直接配分、②研究会議(research councils)を通じた配分、という2つの方法により資金提供が行われてきた。
 今回、戦略的投資と呼ばれる新たな第3の資金提供方法が導入される。戦略的に投資することが必要な重要分野(医薬、テクノロジー、気候)に対し、18億SEKの追加資金が割り当てられる。
※なお、政府は、今回の追加資金により、公的セクターによる研究に関する資金援助額の総計は、GDPの1%に相当するものと試算している。

【出典】
・Embassy of Sweden (http://www.swedenabroad.com/News____4847.aspx?slaveid=81542)
・スウェーデン教育・研究省のウェブサイト(http://www.sweden.gov.se/sb/d/6949/a/115809)

ページの先頭へ