スウェーデン地方自治体および州議会連合(SKL)は、国が各学校への教員配置を行う新しいシステムに投資するよりも、教員の能力開発を図ることの方が遙かに重要であると確信している。
しかし、SKLは、教習計画を完璧にすることが各学校の進展への鍵であるとも見なしていない。これとはまったく逆に、国による各学校へのすべての要求条件を本格的に縮減すること、および学校の中核的な任務に関する総合的な目標を明白化する作業の方がより良策であると考えている。
昨日のDN新聞(注: Dagensnyheter、“今日のニュース”)の論評記事によれば、全国教職員組合は、カール・ベネット氏(注:ファイナンス会の有力者)と共に、一方では、教習計画は重要ではないと言いながらも、一部の地方自治体が完全な教習計画を持っていないことは問題であると見なす、という相反する論理を提示している。
— 計画性の観点から重要なことは、その形式や文書の名前でなく、学校に関する適切な計画と長期的戦略を持つことでしょう。この様にSKLのアンデシュ・クナーペ理事長は述べている。
このような適切な計画と長期戦略を持つことによって、多額の費用を学校に費やしている地方自治体ばかりでなく、僅かな費用しか学校に費やしていない自治体にも、生徒の成績を向上させるチャンスが生まれるでしょう。
— 学校におけるより良い成果の鍵は、精巧な教員配置システムで実現できるものではないでしょう。重要なことは、高い目標と期待する事項を設定すること、および生徒の関心を呼び覚まし、巻き込むことを説得する力のある教師を育成することの方がより重要です。このようにアンデシュ・クナーペ理事長は語っている。
【出典】スウェーデンの地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のニューズレター(2009年6月9日発行分)
http://www.skl.se/artikel.asp?C=361&A=60385