高齢者用住宅議員団では、高齢者に適応した住宅を建築する権限を地方自治体に与える新法令を提議している。
SKL、スウェーデン地方自治体および州議会連合(以下、SKLと略す)は、さらに多くの高齢者に適応した住宅が必要と見なしてはいるが、何ら新しい法令は必要ないと考えている。現在においても、すでに各地方自治体はその種の住宅を自由に建築可能だからである。
高齢者用住宅議員団は、安全保障住宅とも言うべきコンセプトを導入したいと考えている。これらの住宅は、賃借権制であり、居住者が共通に使用できる部屋を備え、職員は居住者の交際や行事活動などを援助しなければならない。そこでは皆一緒に食事することも可能であり、望めば安全警報も備えて貰える。
この数年間、 介護会社、地方自治体、住宅建設会社共に高齢者住宅建築への関心が高まっている。各企業と自治体は、議員団が安全住宅として定義している諸条件について様々なアイデアを提案している。高齢者用住宅議員団がSKLと共に実施したアンケート調査によれば、高齢者住宅は、2000年代初めの12000戸から、計画中のものを含めて40000戸近くにまで増加している。
SKLのアンデシュ・クナーペ理事長は次のように語っている。
1.様々な選択肢を備えた多くの関連業者が必要です。しかし、安全保障住宅について法令化することは、新しい良質な住宅開発の発展を阻害し、さらにコンセプトの混乱をもたらす危険があります。
2.高齢者用住宅議員団は、また、多様な看護と介護を必要とする高齢者向け各種住宅を記述するため、現在使用されている様々な専門用語についても、看護と介護を伴う居住形態の観点を踏まえて補充するべきであると提議していますが、このことは、年金生活者向け住宅補助を最大95%、6000クローナに引き上げる提案をしていることと同様に素晴らしいことだとSKLは評価しています。
【出典】スウェーデンの地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のニューズレター(2009年4月21日発行分)
http://www.skl.se/artikel.asp?C=361&A=59219(スウェーデン語)