スウェーデンの競技スポーツ団体は、多くの競技場を所有する地方自治体に対して、多額の出費を必要とする要求をつきつけている。
SKL(スウェーデン地方自治体及び州議会連合。英語ではSALAR)が実施したアンケートに対して、多くの自治体はこれらの競技場を発展・充実させるには、スポーツ団体とのより綿密な協力関係が必要であると回答している。
SKLは地方自治体によるスポーツ競技場の所有状況及び競技スポーツ団体からの要求に関して調査を実施した。調査の結果、地方自治体は競技場運営に関して大きな責任を負っていることが判明した。つまり地方自治体にとっては、今後さらなる負担がかかるということである。
競技スポーツ団体側が要求している競技場の改築や建設に要する費用の総額は、2000年代に1兆円を超えたと、SKLは推計している。つまり個々の地方自治体にとっては、数億円の費用がかかるということになる。各自治体がこうした要求に対応するための予算確保を行うには、様々な前提条件を受け入れる必要がある。
人気のあるスウェーデンの競技スポーツは、各地域社会だけでなく、近隣地方にとっても非常に大きな意味合いを持つ。また全国的にみても、多くの人々が競技スポーツに大きな注目を向けている。このため地方自治体は、投資を最適な方法で行うことは重要という見解を持っている。
各地方自治体は、スポーツ団体とより良い協力関係を構築するための対話を強く望んでいる。まず対話を通じて最適な将来計画が提案されるようにすること、そして自治体の抱える諸課題に関してスポーツ団体側の理解を得ることが対話の目的である。
【出典】
スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2010年9月29日発行)http://www.skl.se/web/Hoga_krav_pa_arenor_fran_elitidrotten.aspx?UsePrintableVersion=true