スウェーデン政府は、EU以外の学生から大学授業料を徴収する制度の導入を1年延期した。
Leijonborg高等教育大臣は、EUの学生は従前通り無料とし、その他の学生は2010年1月1日から授業料を徴収するとしていたが、現在Steinwall教育大臣は、有料化は2011年に実施すると発言している。法案が可決されると、現在在籍しているEU以外の学生は無料で修了することができるが、2011年に入学する場合は授業料を支払う必要がある。
○Steinwall教育大臣
授業料は大学が決定できるが、平均額は年間7万から8万クローナ(約93万円から106万円)と予想される。また、有料化は留学生の入学を阻止するものではなく、納税者の負担を軽減するために必要であり、大学は奨学金を導入したり、留学生を獲得するためマーケティングを強化したりする必要がある。
○Uppsala大学
スウェーデンと他の北欧諸国は授業料に関して他の国と異なる状況にあり、大学としてはこの案に賛成である。
○Meumanスウェーデン学生連盟理事長
教育は権利であり売買するものではないため、この案に反対である。スウェーデンの無償教育という概念は誇るべきものであり、また留学生は卒業後どこへ行こうとスウェーデンの大使的な役割を果たすだろう。留学生はスウェーデン人学生が持っていない経験を持ちこみ、教育の質を高めることができる。またこの有料化は、アイルランドなどで実際に起こったように、スウェーデン人学生に対する有料化に繋がる可能性がある。
○日刊紙ExpressenのコラムニストMadon氏
有料化には賛成である。留学生には授業料が無料であるからではなく、よりよい教育を受けることができるという理由でスウェーデンへ来てほしい。また授業料を払うことにより教育に対する関心が増すだろう。移民法改正により、教育を終えた留学生がスウェーデンへ滞在することが容易になったため、彼らが社会貢献できる機会が拡大している。
【出典】 The localのホームページ
http://www.thelocal.se/19410/20090512/