スウェーデン政府は労働市場及びビジネス部門における男女同権に向けた戦略を発表した。
この戦略は、男女全てに対する機会均等を促進することを目的とした方策に関する分析と解説から構成されている。男女同権に関する特別戦略の政府予算からの2億3500万スウェーデンクローネ(約33億円)の拠出を含む60以上の方策が発表された。
男女同権を目指す政策の目的は、社会及び自らの生活を形成する男女が同等の権利を有することである。男女同権の実現により、人の技能と創造力を活用することが可能であり、経済成長に貢献することができる。数十年間男女同権に向けた取組を行ってきたが、スウェーデンの労働市場とビジネス部門においては未だに男女同権は実現していない。例えば、給与水準、雇用機会、病気休暇等における不平等や、女性幹部の不足が挙げられる。
これらの点を考慮し、政府は労働市場とビジネス部門における男女同権政策の指針となる長期的戦略が必要であると考えている。
長期的戦略は、次の通り。
・労働市場とビジネス部門における男女間の役割分担への対応
政府は、男女全てが性別役割分担に基づくステレオタイプに制限されることなく、教育や職業の選択を行うことが可能で、より効率的で男女平等な労働市場を創出するための取組を行う。この取組は、就学前から高等教育まで、教育システム全体に浸透させる必要がある。
・起業家に対する男女同権な条件の整備
政府は男女全ての起業の可能性を生かし、イニシアチブを通して事業を起こし経営する機会を改善することを目的に取組を行う。また政府は、スウェーデンの発展を促進するために、国有企業、政府機関、民間企業において女性管理職の数を増加させることが重要であると考えている。
・職業生活における男女同権
男女全てが、希望する範囲で有償労働を行えるよう均等な機会持つべきである。政府はこれを実現するため、家事労働に対する税控除のような方法により、有償労働と無償労働の配分を均等にすることを目指した取組を行う。
・職業生活における男女同権
政府は、男女全てが職業生活において平等な立場を築くため、必要な条件を整えることを目指した取組を行う。イニシアチブは職業生活における差別、暴力、嫌がらせを根絶することを目的としている。
【出典】Government Office of Swedenのウェブサイト
http://www.regeringen.se/sb/d/4096/a/130290