デンマーク政府は本日(2011年2月24日)、2050年までに国がどのように石炭、石油及びガスに依存せず、温室効果ガスを飛躍的に削減していくかをまとめた「2050年エネルギー戦略」を公表した。
このエネルギー戦略では、化石燃料の産業利用を2020年までに2009年比で2割削減する多くの提案が含まれており、2050年までに完全に化石燃料から脱却することを目指している。
気候・エネルギー省大臣は、デンマークはこのような詳細で野心的な戦略を提示する世界で初めての国になると述べた。
戦略では、風力、バイオマス、バイオガスといった再生可能エネルギーを大幅に増やしていくことを盛り込んでいる。
2020年までに風力発電だけで全体電力消費量の40%以上をカバーし(現在は20%)、再生可能エネルギーで全体の60%以上を賄う計画だ。同時にエネルギー効率を高める努力を強化することで2020年までに総エネルギー消費量を2006年比で6%減らす。
企業には2020年までに総収益成長率の0.1%相当の追加負担が生じる見込みだ。
大臣はグリーンエネルギーへの転換に係るコストは化石燃料費の今後の上昇を考慮して判断されるべきであるとして次のように強調した。「エネルギー効率を高めるための大規模な投資と再生可能エネルギーの利用拡大がタダで出来ると考えている者など誰もいない。しかし化石燃料に今後も依存し続けることは、あらゆる兆候が示しているように将来かえって高くつくことになる。次のステップは議会でこの政府提案を審議してもらうことであり、広範な合意が得られるものと期待している。」
政府提案には次の内容が盛り込まれている。
・バイオマス及びバイオガス
・風力
・エネルギー効率
・研究、開発及び実証
【出典】気候・エネルギー省ウェブサイト(2011年2月24日)
http://www.kemin.dk/en-us/newsandpress/news/2011/sider/energystrategy2050.aspx