・2008年3月、会計検査院と連邦環境局が、オーストリアの環境政策への取組についてのレポートを発表した。当レポートによれば、京都議定書によりオーストリアは2012年までに、温室効果ガス排出量を1990年比の13%を削減して6,880万トンとしなければならない。しかし2006年時点で排出量は逆に増加しており、このままでは目標が達成できないばかりか、EUから制裁金(1トンあたり最高100ユーロ)を課せられることになる。
・当レポートを受け開催された、第2回連邦環境保護サミット(オーストリアの国内の会議)の席上にて、グーゼンバウアー首相はこれまでのオーストリアの環境政策が失敗していたことを認め、新たに2020年度までを見据えた長期の「エネルギー及び環境マスタープラン」を今年中に発表すると述べた。さらに、これまでの削減方法は各州の自主性に任せたものであったが、今後は、政府が新たなトップダウン方式の枠組みを、環境保護法の中で示す予定と述べた。
・環境省が2009年までに施行したいとしている同法は、排出ガス削減について、各省、各州の「負担分担」方式とする予定。法律が施行されれば、各省及び各州が各自の目標について合意し、取り組むことになる。ヨーロッパの中では、こうした国内での負担分担方法は珍しい。
【出典】(上から)
「The Umweltbundesamt」(環境保護と環境コントロールに関するオーストリア連邦政府のexpert authority)ウェブサイト
http://www.umweltbundesamt.at/en/umweltschutz/klima
オーストリア連邦政府
http://www.bka.gv.at/site/infodate_28.04.2008/5923/default.asp♯id29579
ニュースヨーロッパ
http:/www.neurope.eu/articles/86020.php