欧州連合(EU)の次期中期予算(2014〜20年)では、地域向け基金を通じて持続可能な開発を支援するための具体的な目標を定めた、拘束力のある文書が初めて盛り込まれる可能性が高くなりそうだ。
いわゆる共通戦略的枠組み(CSF:Common Strategic Framework)の下では、地域プロジェクトは持続可能な開発原則を尊重しなければならず、加盟各国は持続可能開発指標に沿った、拘束力を持ち測定可能な11種類の目標を設定することが求められる。これらの目標としては、研究、通信技術へのアクセス・使用・質の改善とイノベーション、小規模企業の競争力向上、低炭素経済への移行支援、気候変動適応の促進、資源保全などが挙げられる。
これは加盟各国に対し、低炭素プロジェクトへの投資拡大を促すとみられるが、強制力はない。ただ環境NGO(非政府組織)は、CSFにより環境に有害なプロジェクトの数が減るものと期待している。欧州委員会は2月末までに、CSF2014〜20年に関する報告書(Communication)を採択する方向だ。