職員を対象とした研修の一環として、ロンドン北東部にあるクイーン・エリザベス・オリンピックパーク(Queen Elizabeth Olympic Park)を訪問した。
クイーン・エリザベス・オリンピックパークは、ロンドン東部にあるニューハム、タワーハムレット、ウォルサムフォレスト、ハックニーの4つの地域からなるスポーツ施設及び公園である。この施設及び公園は2012年のロンドン夏季オリンピック及びパラリンピックのために整備された場所であるが、現在では新たな住宅地及び大学のキャンパス、V&A博物館のなど様々な施設が建設され、再開発が進んでいる。また、Olympic Park内のHereEastという施設は様々な大学のキャンパスや企業のワークスペースとして利用されており、イノベーションや交流を促進する場となっている。
①Queen Elizabeth Olympic Parkについて
Queen Elizabeth Olympic Parkは、ロンドン東部にあるニューハム、タワーハムレット、ウォルサムフォレスト、ハックニーの4つの地域からなるスポーツ施設及び公園である。この施設及び公園は2012年のロンドン夏季オリンピック及びパラリンピックのために整備された場所であるが、現在では新たな住宅地及び大学のキャンパス、V&Aの博物館など様々な施設が建設され、再開発が進んでいる。また、Olympic Park内のHereEastという施設は様々な大学のキャンパスや企業のワークスペースとして利用されており、イノベーションや交流を促進する場となっている。
②Stratford 駅
駅周辺は、ロンドン中心部とは異なり新しく建設された施設や住宅、高層ビルに囲まれている。駅入口反対側にはオリンピック時に設置されたモニュメントが設置されていた。これは、モニュメント後ろにあるショッピングセンターを目隠しするためのものであるとのこと。同じく入口付近にはRobertと呼ばれる機関車車両が展示されていた。この車両は2008年に周辺の改修工事のためイーストアングリア鉄道美術館に移されたが、the Olympic Delivery Authorityの費用により再塗装等が施されたのち、2011年にStratford駅へ戻った。また、プラットフォームに面するドアには、ロンドンオリンピック・パラリンピックのメダリスト名が一覧として掲示されている。
駅構内の橋上 | 駅入り口 |
駅入口反対側にあるモニュメント | 機関車車両(Robert) |
ロンドンオリンピックパラリンピック メダリスト一覧 |
③London Aquatics Centre及びその周辺広場
London Aquatics Centreはオリンピック・パラリンピックで使用された屋内水泳施設である。 温水プールのため一年中快適であり、メンバーとして登録すれば£5.5で利用可能。道路を挟んだLondon Aquatics Centreの向かい側にはロンドン芸術大学があり、その隣には2025年オープン予定のV&A East Museumが建っている。(一番左のベージュの建物)また、West Ham Unitedの周辺には広場があり、コロナによるパンデミックの最中、人々にとっての憩いの場となった。
London Aquatics Centre(外観) | London Aquatics Centre(施設内) |
2025年にオープンするV&A East Museum | West Ham United前の広場 |
広場にはエアロサイクルジムというコーナーが設けられており、設置された自転車を漕ぐと発電、その場で充電出来る仕組みになっている。ロンドンレガシー開発公社(The London Legacy Development Corporation(LLDC))ではオリンピックパークの持続可能な開発を目指しているが、こうした公園の設備からもそのような取り組みが感じられる。また、エアロサイクルジムを通る際にピンク色のTシャツを着たスタッフが公園の訪問者を乗せて移動しているのを見かけたが、彼らはPark Championsと呼ばれるボランティアである。今回のように広い公園内を歩き回るのが難しい人々のためにモビリティを提供するだけでなく、Olympic Parkで行われるイベントのサポートや公園の手入れ、ツアーガイド等を行っている。
Aerocycle gym 看板 | Aerocycle gym 前方2台が本体 |
④HereEast
HereEastは様々な大学のキャンパスや企業のワークスペースとして利用されている施設である。当施設1階にはPlexalというイノベーションセンターがあり、スタートアップの支援を行うほか、企業に対しワーキングスペースの貸出を行っている。様々な企業が1つのワーキングスペースで作業することにより、ネットワーキング構築やアイデア共有などを促進する場となっている。Plexalは2017年にオープンした施設であり、現在約800人がこのワーキングスペースを利用している。また、Plexalのスタッフメンバーは約70人である。Plexalのワーキングスペースは自由に席を利用できるHot Desk、自分専用のデスクが確保されているFixed Desk、1つの部屋をプライベートオフィスとするPrivate Officeの3種類が提供されており、予算や働き方などによって選択することができる。Plexal内にオフィスを置くことを検討している企業は、ワーキングスペースを随時見学することが出来る。
HereEastには2つの建物があり、Plexalが入っている比較的小さい建物がPress Centre、大きい建物がBroadcast Centreである。Broadcast Centre内はUCLやStaffordshire Universityなどのキャンパスがある一方、改装中のスペースも見受けられた。1階には改装中の広いスペースがあり、そこは今後eスポーツに関連する施設を作るようで、たくさんのモニターや椅子が用意されていた。そのほか、球状のユニークな会議室が3箇所に設置されており、HereEastがイノベーション創出の場として機能していることを改めて感じた。
HereEast (Broadcast Centre) | Plexal 正面入口 |
Plexal ワーキングスペース | 球状の会議室 |