2017年11月16日，当事務所が実施している新任職員を対象とした実地研修の一環として、ボーンマス（Bournemouth）を訪問しました。
ボーンマスは英国の南岸に位置し，ビーチとビーチ沿いを走る電車で有名な観光都市です。観光都市が抱える課題や観光資源を有効に活用する方法等についてのNational Coastal Tourism Academy（NCTA）から説明を受けました。
NCTAアカデミー長より、NCTAが行っている事業の概要（観光産業支援、沿岸部観光調査、優良事例の共有、計画の策定など）と、英国における沿岸部観光の現状、観光産業の状況、取組等をお話しいただきました。沿岸部観光においては観光客数が夏に特化していること、それに伴い雇用の確保が難しいといった課題に対し、観光客の年間を通じた平準化に向けての計画策定や雇用・人財管理のツールキットなどの取組の紹介がありました。
続いてNCTAのスタッフより。200周年を迎えるピア（桟橋、埠頭）の変遷と今後や，ボーンマスの観光戦略についてお話をうかがいました。一時はエンターテイメント複合施設として英国で人気を博したピアですが、その数は年々減っていること、ピアの再建やイベント会場としてのリノベーションなど新たな取組についてご紹介いただきました。ボーンマスの観光戦略にかかる年間予算は1千万ポンドで、セールスサポートや世界規模のフェスティバルを誘致、開催しています。また、日帰り観光で終わらせず宿泊してもらうためには日中だけでなく夜までイベントを開催するなど、宿泊する必要があるようにイベントをデザインする必要があるとのアドバイスをいただきました。
