アイルランド共和国では、2014年6月に「地方自治体再編法2014」の関係部分が施行され、以下のとおり自治体再編が行われた。
(主な再編内容)
○地方自治体の構造について
従来、アイルランドでは、首都ダブリンやヨークなどの都市部はシティ・カウンシル(5団体)の一層制、その他の非都市部は、上層のカウンティ・カウンシル(29団体)、下層のタウン・カウンシル(80団体)の二層制を採用していた。今回の再編では、非都市部の80のタウン・カウンシルを廃止するとともに、3の地域でシティ・カウンシルとカウンティ・カウンシルを合併し、地方自治体の数は114団体から31団体に減少した。
○地方自治体関連組織について
従来、アイルランドでは、全国を8つの地域に区分した「地域自治体」と、南北2つの地域に区分した「地域議会」とが設置されており、各々において、地域内の行政サービス向上、EU関連事業の監視・事業評価などを担っていた。今回の再編では、これらの組織を廃止し、代わりに新たに3つの地域議会を設置して、EU関連事業の監視・事業評価を行わせるとともに、国土開発計画や経済開発においてより強い役割を担わせることとした。
今回の再編について、ホーガン環境・コミュニティ・地方自治担当大臣は、「アイルランドの歴史の中で初めての大幅な再編となるが、市民が求めるサービスを提供するためには必要なものである。」と述べている。また、この再編の効果について、同氏は「今後4年間で、420百万ユーロ以上の納税額の減額が可能となる」とも述べている。
参考URL
http://www.environ.ie/en/LocalGovernment/LocalGovernmentReform/ http://www.environ.ie/en/LocalGovernment/LocalGovernmentReform/News/MainBody,34299,en.htm
http://www.rte.ie/news/2012/1016/341810-phil-hogan-local-government-cabinet-politics/