アムステルダム市は、郵便番号が1012の地区すなわち市中心部を改善するための計画、「戦略メモ共同プロジェクト1012:アムステルダムの心臓部 (the Strategy Memorandum Coalition Project 1012; Heart of Amsterdam)」を発表した(2008年12月6日付)。
過去数年この地域で組織犯罪の増加が見られるためで、この地域をより安全で、美しく、住みやすい地域にしようとするものである。この地域は、最近麻薬取引、マネーロンダリング、女性売買などが問題となっており、対策が求められていた。市は、地域の質の向上を目指し、5つの目標を掲げる。
・ 犯罪基盤の撲滅
・ 犯罪につながりやすい機能の減少
・ 風紀の悪化防止及び改善
・ 街の機能の調和の回復
・ 質の高く多様な街の玄関の実現
この目標を実現するため、市は、3つの柱として、キープロジェクトの実現、公共空間の再建と改善、街路重視の選択を掲げている。
第1の柱:9つのキープロジェクトの実現
市は、1012地域の重要な地域での市の経済発展に寄与するような改革・開発事業のためのスペースを確保する。この柱に沿って、チャイナタウンやアムステルダム大学その他で9つのキープロジェクトが実施される。
第2の柱:公共空間の質向上
戦略の第二の要素は、公共空間の質の向上である。「アムステルダムの心臓部」を誰からも歓迎される地域とするため、主要道路は化粧直しをし、街路駐車スペースだけでなく、ストリートファーニチュアや街路灯まで景観を考える。基本は、「清潔、保全及び安全(clean, intact and safe)」である。
第3の柱:街路重視の戦略
市は、街路重視の戦略によって、犯罪基盤や一方的な経済の仕組みを排除したい。これらの街路は、風紀悪化のきざしを見せている。現在これらの街路には、コンビニ、コーヒーショップ(個人向け大麻の販売店)及びスマートショップ(サプリやスマートドラッグ等を売る店)、それからマッサージ・パーラー等セックス関係の店が多すぎるため、これらを(なくすのではなく)減らしたり、ゾーン化したりして、管理しやすくし、また様々な用途に使用される機会を作る。バーやレストランの質向上の計画もある。
【出典】
http://www.iamsterdam.com/press_room/press_releases_0/2008/quality_for_the
http://www.iamsterdam.com/contents/pages/1395/1012_eng_web.pdf
http://www.iamsterdam.com/contents/pages/1395/faqsonproject1012en.pdf