農村地域における2件の大規模なブロードバンド(高速大容量)敷設プロジェクトに、EUの「欧州地域開発基金(ERDF)」が貢献した。
1つはフィンランド南東部ペルトゥンマー(Pertunmaa)の案件で、ERDFは資金の44%を拠出する。これは全世帯にブロードバンドを普及させる国家プロジェクトの第1弾で、南サヴォ県が主導。データ転送速度は100メガビット毎秒に上り、ネットワーク設計を手掛けるエルテルネットワークス(Eltel Networks)が敷設契約を獲得した。もう1つは、イングランド南西部コーンウォール州とその沖合にあるシリー諸島での同様のスキーム。ERDFの負担は40%余りで、ネットワーク展開は通信大手BTグループが担当する。両プロジェクトの主な違いは、ペルトゥンマーの場合は自治体が残りの資金を拠出するのに対し、コーンウォールの案件はBTが残りを負担する点。後者は新連立政権の狙い通り、ブロードバンド環境提供のコスト負担を国家から民間に移すことになる。これら2つのイニシアチブは、ビジネス競争力を向上させ、雇用機会を創出するほか、移動の必要性を減らすことで低炭素化に貢献すると期待されている。
【出典】
– BTのプレスリリース(2010年9月30日)
– エルテルネットワークスのプレスリリース(2010年9月16日)
http://www.btplc.com/News/Articles/Showarticle.cfm?ArticleID=09E09367-DD85-4A73-A08A-B455F68A39A8
http://www.eltelnetworks.com/Main.aspx?ID=240F4D28-12F8-4356-84ED-24CD4C9C749C