欧州連合(EU)の閣僚理事会は6月3日、EU構造基金へのアクセスを容易にするための規則を採択した。
これにはエストニア、ラトビア、ルーマニアなど経済危機の影響を最も強く受けた加盟国の流動性確保に向けた措置に加え、非コミットメントのルールを簡素化し、特定の事業計画の資金吸収を改善する方策などが含まれる。いわゆる「自動非コミットメント・ルール」に基づき、EU基金を受け取ってから2年以内に使用しなかったプログラムは、欧州委員会に資金を返却しなければならない。ただし、自動非コミットメントの期限は2007年度の歳出権限ベース予算額(commitment appropriations)には適用されない。2007年度の歳出権限は6分の1ずつに分けられ、それぞれ2008〜2013年の各年の予算割当に上乗せされる。これにより、加盟各国は合わせて約2億2,000万ユーロの資金を失わずに済む。うち900万ユーロは英国、600万ユーロはドイツ、400万ユーロはオランダに分配される。
これら方策により、EU基金の域内経済への影響力が強まる見込み。
【出典】 欧州連合理事会プレスリリース
http://www.consilium.europa.eu/uedocs/NewsWord/en/ecofin/114860.doc