2011年7月1日、新たに「欧州エネルギー効率基金(EEEF)」が始動した。EEEFの規模は2億6,500万ユーロで、うち1億2,500万ユーロは欧州委員会が「回復のための欧州エネルギープログラム(EEPR:European Energy Programme for Recovery)」の未使用分から投資。残りは欧州投資銀行(EIB)、イタリアの預託貸付公庫(Cassa Depositi e Prestiti)、そして管理を担当するドイツ銀行の各金融機関が拠出する。
同基金は小規模で、このままだと投資家を引き付けるのに十分な利益が見込めないエネルギー効率化プロジェクトや再生可能エネルギー開発プロジェクトへの資金供給を増やすのが目的。公共・民間の建物における省エネルギー対策のほか、高効率熱電併給(CHP)システムへの投資、分散型再生可能エネルギー源への投資、クリーンな都市交通、スマートグリッドなどのインフラ近代化、持続可能エネルギーへの投資など、様々なプロジェクトを支援していく。これらを取り仕切る地方自治体や国有・民間企業が基金の恩恵を受ける見通し。
EEEFは、2020年までに二酸化炭素(CO2)排出量を20%削減し、再生可能エネルギーの使用量を20%増やし、エネルギー効率を20%改善するEUの目標達成を後押しする狙いがある。
出典:
– 欧州委員会プレスリリース“European Energy Efficiency Fund EEEF launched”, 1 July 2011
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=BEI/11/98&format=HTML
-“The new European Energy Efficiency Facility is here: financing sustainable energy at the local and regional level!”, European Commission Energy, 11 March 2011
http://www.managenergy.net/news/articles/74