2009年7月16日に国会の過半数の賛同を得たアイスランドが、7月23日にEUへの加盟を正式に申請した。
今後EU加盟27カ国の全会一致の承認により「加盟候補国」の地位を与えられ、EU加盟条件などの交渉が開始する見込みである。
(現時点ではマケドニア、クロアチア、トルコがEUの「加盟候補国」の立場にある。)
アイスランドは「欧州経済地域(EEA)」や欧州の加盟国を自由に出入国できる「シェンゲン協定」にも参加しており、既に欧州各国とは強い繋がりを持っているものの、EUの基準がアイスランドの漁業に悪影響を及ぼすおそれがあるとしてEU加盟には否定的であった。しかし、金融危機によって国内金融業が大打撃を受けて以降は、経済の安定化のためにEU加盟への気運が高まっていた。EUの漁業政策をどこまで受け入れられるかが今後の加盟交渉の焦点と見られている。
今後のスケジュールについては、「加盟候補国」の地位を与えられた後で具体的な加盟交渉が開始され、この交渉で得られた加盟条件で2011年後半から2012年前半にアイスランドの国民投票に付され、早ければ2013年にEU加盟となる。
【出典】
Swedish Presidency of the European Union(EU議長国(スウェーデン)のホームページ)
http://www.se2009.eu/en/meetings_news/2009/7/23/iceland_and_the_eu_set_out_together
BBC
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/8164573.stm