欧州議会の地域開発委員会は2月12日、欧州経済の再生に向けたEU構造基金の見直しを求める報告書を採択した。
この報告書は欧州社会党(PES)のエフゲニ・キリロフ議員(ブルガリア)が取りまとめたもので、地域政策プロジェクトへの財政支援を迅速化・柔軟化するよう欧州委員会と加盟各国に提言。これにより域内の景気回復や各国・地域レベルでの投資を促し、結果的にとりわけ経済危機で打撃を受けた人々を救済できるとの主張だ。基金の割り当てを従来より素早く柔軟に行い、一括・均一給付を導入すれば、各プロジェクト(中でもインフラやエネルギー、環境関連)の実現を加速できるとしている。ただ制度の簡素化が規制緩和を意味するわけではなく、EUの競争ルールや社会・環境保護基準に違反してはならないと釘を刺している。キリロフ・リポートは3月にストラスブールの本会議で採決にかけられる予定。
【出典】欧州議会プレスリリース
http://www.europarl.europa.eu/document/activities/cont/200902/20090213ATT49410/20090213ATT49410EN.pdf