【テーマ記事】英国から元気な福島を発信中―ロンドン福島県人会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ロンドンだけで3万5千人、全体で6万5千人の在留邦人がいる英国では、各都道
府県で様々な県人会活動が行われています。英国日本人会が年に一度開催して
いる都道府県人会懇親会は、各県人会員の懇親の場であるとともに、新たに英
国に在留する方が県人会に参加するきっかけともなっています。2017年4月に行
われた同懇親会では27都道府県からの参加がありました。そのような英国にお
ける県人会の活動事例として、私の所属する在英福島県人会「ロンドンしゃく
なげ会」についてご紹介したいと思います。
ロンドンしゃくなげ会は東日本大震災以降、英国から福島県を応援すべく活動
を行っています。2014年には英国国会議事堂で起き上がりこぼし展を開催した
ほか、毎年9月に開催される日本文化イベント「ジャパン祭り」では、新鮮な県
産果物等のPRを通して、県産品のおいしさと安全性について情報発信を行い、
収益を被災した子どもたちのための県基金へ寄付しています。
福島県と在外県人会が一丸となり復興へ向けて取り組んでいくため、昨年、県
は3回目となる「在外県人会サミット」を開催しました。ロンドンしゃくなげ会
を含む17か国26県人会の代表者が県の最新状況を視察し、風評払拭、県産品・
産業の振興、海外交流促進を目指す「ふるさと福島応援行動宣言」を採択しま
した。
会員の高齢化や県人会の認知度向上についてはロンドンしゃくなげ会でも課題
となっていますが、昨年はJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)
により福島県でALT(外国語指導助手)をしていた方も会員に加わり、世代や国
境を超えて福島県に縁のある人々が集う場所となっています。
(ロンドン事務所所長補佐 渡邉)