Japan Local Government Centre (JLGC) : London > 調査・研究 > クレア本部メールマガジン > CLAIRメールマガジン vol.314(2023年2月10日)=「ロンドン”Tube”160周年-世界最初の地下鉄」

調査・研究

クレア本部メールマガジン

英国

CLAIRメールマガジン vol.314(2023年2月10日)=「ロンドン”Tube”160周年-世界最初の地下鉄」

2023年02月10日 

2023年1月10日、ロンドンの地下鉄(Tube、チューブ)が開通160周年を迎えました。1863年に世界初の地下鉄として、西は“くまのパディントン”で有名なパディントン駅から、東は金融の中心であるロンドン証券取引所にほど近いファリンドン駅まで、約6kmの路線で運行が始まりました。現在は11路線272駅で計402kmを網羅し、毎日約500万人が利用しています。160周年を迎えた今年、ロンドン交通局(Transport for London, Tfl)では、勤続年数が合計で160年となる地下鉄職員4名とロンドン市長との会談などの記念イベントを実施しました。公式ツイッターのプロフィール画像も160周年を記念する特別デザインになっています。今後も、駅を活用した宝探しイベントやインスタグラムでのプレゼントキャンペーンなど、1年間をかけて様々なイベントが予定されているようです。一方で、ロンドンの地下鉄を取り巻く現況には、赤字や設備の老朽化など、様々な問題や課題も存在しています。2022年から頻発している地下鉄職員によるストライキもその一つです。また、2023年3月からバスも含めて運賃が平均5.9%増額されるなど、過去10年間で最大の値上げが行われるとの報道もありました。もちろん、利便性の維持・向上を目指した努力も続けられています。ロンドン交通局が発表した2023年の事業計画によれば、エネルギー効率の良い車両への更新や運行本数を増加させることが示されています。また、地下鉄では携帯電話が使えないことが多いなど、モバイル通信環境の整備が遅れていましたが、これも2024年までに全路線で整備が完了するよう計画されています。160周年を迎えたロンドン・チューブ。ロンドン市民の足として、またロンドンを象徴するアイコンの一つとして、これからも走り続けます。

ロンドン事務所 所長補佐 福田

ページの先頭へ