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CLAIRメールマガジン vol.137 (2016年3月1日)=ヨーロッパ各地の特色ある教育事情(1)

2016年03月01日 

イングランドにおける公設民営型学校の浸透/シンガポールの大学は狭き門

【記事】ヨーロッパ各地の特色ある教育事情(1)
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英国では2014年、スコットランド独立住民投票が行われ、日本でもニュース等
を通じ、英国が4つの地域(イングランド、ウェールズ、スコットランド及び北
アイルランド)によって構成されていることを多くの人が改めて認識したとこ
ろです。
これらの英国の地域は、それぞれの歴史や地方分権の動きを踏まえ、各議会で
定められた法令に基づき、地域の状況に即した政策を実施しています。
この点、教育制度についても例外ではなく、地域によって大きな特色があります。

■進む公設民営型学校「アカデミー」への転換(@イングランド)

近年、イングランドで急増しているのが、「アカデミー」と呼ばれる公設民営
型の学校です。
この「アカデミー」とは、地方自治体が運営を行うコミュニティスクールなど
とは異なり、国から直接資金が交付されるとともに、運営主体も株式会社など
の民間主体に多岐にわたっています。
授業料は公立学校同様に無償である一方、全国共通カリキュラムへの準拠義務
がないこと、国の定める教職員の労働条件にしばられないことなども大きな特
徴です。

記事では、この「アカデミー」の急増の状況やその功罪について取り上げます。

詳細はこちら

■公用語として地域の言語を保存(@ウェールズ)

ウェールズ語はヨーロッパ最古の言語の一つですが、1536年のイングランドに
よる併合以降のウェールズ語に対する差別や弾圧等により、話者割合が約80%
から、18.5%にまで減少しました。

その後、1993年に公用語化されるなどウェールズ政府の積極的な言語政策によ
り、最新の統計では3歳以上のウェールズ語話者の割合は24%となっています。

また、現在ウェールズでは、公用語であるウェールズ語と英語を併用する独自
政策が推進されており、公的な会議や公文書、道路標識などは全て2言語が併
用されています。

記事では、第2言語としてウェールズ語を学ぶ子供達への2言語併用推進のため、
「ウェールズ語アドバイザリーチーム」を設置するなど独自の取り組みを行っ
ているウェールズ北部のフリントシャー市におけるウェールズ語教育の事例を
ご紹介します。

詳細はこちら

                   (ロンドン事務所 田村所長補佐)

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