カテゴリー別アーカイブ: 調査・研究

都市圏の推進

2008年11月28日 

都市圏(city region)は、昨今の経済危機下での経済活性化の面で、政府が対応すべき課題の中心となっている。少なくとも二つの先駆的な都市圏がこの春の予算を受けて実施されることとなっている。
新たに法制化された自治体は、いくつかの地方自治体が一部の権限を共有し、計画策定、交通戦略、住宅供給や、計画を進める市に対する地域再生資金等に関し、中央政府から移譲されたより大きな権限を有することとなる。現在、都市圏の可能性として考えられているのは、マンチェスター、バーミンガム、ティーズ・バレーの地方自治体、そしてサウスハンプシャー(ポーツマスとサウサンプトン周辺)の地方自治体である。
※参照 27.11.2008  LGC(Local Government Chronicle)


ドイツの地方自治体の財政状況についての年間報告と最近の動き

2008年11月28日 

ドイツ都市会議(Deutscher Städtetag)は毎年、地方自治体の財政状況に関する報告書を発表し、前年の結果と現在の動きについて総合的に説明している。
記事本文はマンスリートピック10月分に掲載しております。
https://www.jlgc.org.uk/jp/information/index.html#monthly


ドイツにおける地方自治体の構造改革:郡改革

2008年11月28日 

現在問題となっており今後も続くと予想される公共財政難、並びに地方における人口減少を受けて、最近地方自治体の構造改革が再び重要な協議事項として取り上げられている。
記事本文はマンスリートピック10月分に掲載しております。
https://www.jlgc.org.uk/jp/information/index.html#monthly


オーストリア国民議会選挙が行われる

2008年11月25日 

 9月28日、オーストリア国民議会の下院選挙が実施された。
 内務省が発表した速報結果によると、最大政党である社会民主党(Social Democratic Party for Austria)が得票率29.4%で最大、オーストリア国民党(Austrian People’s Party)が26.0%と1、2位を維持してはいるが、極右政党と見られている自由党(Freedom Party)が17.7%、オーストリア未来同盟(Alliance for the Future of Austria)が10.8%と大幅に議席を拡大した。なお、緑の党(Greens)は10.1%と、僅かに票を失っている。
 社会民主党と連立を組んでいたオーストリア国民党は、社会民主党が進める税制改革に同意できないことを理由に連立を解消している。現状では各党とも単独与党となれないため、今後どのような形で連立が形成されるか注目を集めている。
 今回の選挙では、EU諸国で初めて16-17歳の若年層が投票に参加した。約200万人となる若年層は、オーストリア全有権者6,300万人中でも比較的大きな位置を占めている。さらに今回は、国外居住者を含むオーストリア国民にとって初めての試みとなる郵便投票が実施されている。有権者は電話、郵送、FAX、インターネット等で郵送用の投票用紙を申請することができ、選挙管理委員会もしくは在外公館まで専用の封筒で宣誓書と共に郵送する。郵便投票の結果は今後徐々に集計に加えられることとなるが、今回の選挙では、郵便投票が全投票数の約10%を占めている。

【出典】
オーストリア連邦政府ウェブサイト
http://www.bka.gv.at/site/5923/default.aspx#id31786
BBCウェブサイト
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7639805.stm


ドイツの公営銀行制度の動き

2008年11月25日 

 ドイツでは、銀行などの金融機関を三つに大別することができる。民間銀行、公営銀行及び共同組合(コオプ)銀行である。
 公営銀行は、州立銀行(Landesbank)及び自治体が関連する貯蓄銀行(Sparkasse)が主である。
 特に貯蓄銀行は自治体にとって重要な役割を果たしている。地方自治体が貯蓄銀行を通して、借り入れをしたり、さまざまな事業を開始したりし、また銀行があげた利益の一部も自治体に入る。また、貯蓄銀行はその地域の住民及び中小企業にとって主な金融機関である。というのは、公共の福祉を促進することが貯蓄銀行の任務でもあるので、住民の全てにサービスを提供し、そして中小企業に貸付を行うことなどで支援することで民間銀行より地元に根付いた金融機関となっている。このような公共の福祉の促進の原則とともに、地域内営業の原則により、営業区域がある地域内の活動に制定されていることも貯蓄銀行の特徴である。

 民間銀行は以前より公営銀行を不平等な競争相手と見ており、国際的な比較でも、ドイツの銀行制度は特に英米方式の銀行制度に立脚する立場、つまり公営銀行が存在しない立場から批判を受けてきた。
 数年前より、ドイツの民間銀行は経営が悪化し、公営銀行が競争で不平等な利点を持つという立場に基づき、EUの競争担当委員にクレームを申し立てた。2002年、EU競争委員会、ドイツ連邦政府及びドイツの民間銀行の間に、妥協が成立した。その結果として、公営銀行そのものは存在し続けることとなったものの、2005年までに、不平等な利点と批判された州や自治体が公営銀行の資金力に対して行っている最終的保証制度(Gewährträgerhaftung)が廃止された。

 このような制度改革の影響と効率を高めることを目的にして、2003年2月に初めての州立銀行の合併が実施された。ハンブルク州立銀行とシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州立銀行がHSH Nordbank となった。現在、ラインラント・プファルツ州とバーデン・ヴュルテンベルク州の州立銀行間でも合併の話がある。旧西ドイツの州(11州)は全て独自の州立銀行を持っていたが、旧東ドイツ地域の州(5州)は全てがそうではない。メックレンブルク・フォアポンメルン州とザクセン・アンハルト州は、90年のドイツ統一で州の組織を設立する際、自身の銀行を設立することよりも、すでに存在したニーダザクセン州立銀行に加盟することを選択した。


改革プログラム2008の策定

2008年11月25日 

デンマーク財務省は、10月15日、「改革プログラム2008」を発表した。
 この改革プログラムは、2005年に策定された改革プログラムの抜本的見直しではなく、2005年からの改革戦略の路線を延長するとともに、2006年から2007年にかけての進捗状況をチェックするためのものである。
 今現在の重要な課題としては金融の安定化施策があげられるものの、政府の優先順位としては、必要な経済構造改革を引き続き推し進めていくことが重要であるとしており、グローバル社会の利益を享受して、21世紀型の福祉国家モデルを実現することを掲げている。
 デンマークにおける失業率は昨年よりさらに低下し、2008年7月~8月には、1.6%の歴史的な低水準を達成した。企業の雇用は更に増加しており、他国との比較においても高い水準である。このため、デンマークでは労働力不足が生じており、労働市場の供給能力が縮小する中でさらに高い雇用水準を維持することが大きな課題である。
 このため、今回の改革プログラム2008の重点は、特に、雇用計画、病欠休暇へのアクションプラン、労働市場委員会、税務委員会等におかれている。

【出典】
デンマーク財務省ウェブサイト
http://uk.fm.dk/Publications/2008/1642-Denmarks%20National%20Reform%20Programme.aspx


脅かされるコミューンの土地計画

2008年11月25日 

 環境プロセス調査会は、現在コミューンに対して許可申請義務のある風力発電施設のための「土地利用および建設計画」に準拠する建築許可および詳細計画を廃止することを提案している。
 「これは本当にひどい提案です。風力発電は重要だが、建築許可制度を全く廃止してしまうことは、途方もない結果を招くことになります。コミューンは、土地を何のために使用するかを計画し、コミューンの境界線内でどのような種類の活動が行われるべきかに対する決定をできなくてはなりません」とSKL(*)議長、アンダーシュ・クナーペは述べる。
 
詳細はこちら(スウェーデン語)http://www.skl.se/artikel.asp?A=55243&C=2977
*英語でSALAR(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のことを指す。
【出典】スウェーデンの地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のニューズレター(2008年10月7日発行分)


不況による失業の矢面に立つロンドン及びイングランド南東部の労働者

2008年11月21日 

地方自治体協議会の分析によると、ロンドン及びイングランド南東部の労働者が、不況により最も打撃を受ける見込みであり、今後18か月で、雇用の12分の1が失われる見込みである。
首都ロンドンは、金融部門への依存のために最も打撃を受けるだろうと予想されている。地方自治体協議会のマーガレット・イートン議長は、「この不況への対処に関しては、1つの対策で全ての地域に効果のあるものはない。」と述べている。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
17.11.08 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1215760)


自治体は、今もなお、弱い立場にある子供たちを保護できていない

2008年11月21日 

教育基準局(OFSTED)は11月19日、いわゆる「ベビーP(Baby P)」の虐待死の悲劇は、今後も起こる可能性があり、それは自治体が過去の失敗から学んでいないためであると述べた。
当局は、児童保護サービスに関する調査報告書を発表し、その中で、幼児が見捨てられて死に至る今回のような事件は今後発生しないという保証はない、と警告した。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
20.11.08 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1223329)


新たなタウン・パリッシュカウンシルの創設を奨励するブリアーズ・コミュニティ・地方自治相

2008年11月21日 

ブリアーズ・コミュニティ・地方自治相は、全国パリッシュ・ タウンカウンシル協議会(NALC)に対し、イングランドでの新たなパリッシュ及びタウン・カウンシルの創設を推進することを目的に、75万ポンドの補助金を提供すると発表した。
この資金はまた、グレーター・ロンドンに新たなパリッシュを創設することをも支援する。グレーター・ロンドンにおいては、この40年間で初めて、パリッシュの設立を可能にする法が最近施行されたところである。
この資金は、さらに、政策決定権限の移譲に関する優良事例を掲載したガイダンスの作成、パリッシュ及びタウン・カウンシルの議員を対象とした「全国パリッシュ、タウン・カウンシル向け研修提供戦略」の改正、地方議員による住民のコミュニティへの関与の強化促進の支援にも使用される。
http://www.communities.gov.uk/news/corporate/1063051


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