カテゴリー別アーカイブ: 調査・研究

地方自治体年金基金はPFI事業の救済を拒否

2009年02月27日 

地方自治体年金基金は、資金不足で行き詰まっているPFI事業に、その運用資金を注入することへの要求に対し、強く反対している。
多くのPFI事業は、民間セクター側の資金繰りの悪化により、困難に直面している。このため、カウンティ(県)による中等学校改装に係るPFI事業などにおいて、地方自治体年金基金からの増資を要求してきた。しかし、地方議会議員を含めた利害対立もあり、年金基金は検討することさえ拒否している。もし、PFI事業に携わる民間セクターが倒産するようなことがあれば、法的な闘争へと発展するかもしれない。
※参照 26.2.2009 MJ


他の自治体の支援を求めるハリンゲイ区(ロンドン)

2009年02月27日 

ハリンゲイ区の新たなリーダーであるクレア・コーバー(労働党)議員とアイタ・オードノバン事務総長は、ベビーP(Baby P)事件を受け、児童保護サービスを改善するため、そして、同事件により落とした評判を取り戻すため、ロンドンの自治体のリーダーらに支援を求めた。
支援の主なものは、7名のアドバイザーからなる委員会の設置である。ハックニー区の直接公選首長、イーリング区の事務総長、ケンジントン・チェルシー区の家族・児童担当部長らがそのメンバーとなっている。


自治体の年金基金で学校建設計画を救済

2009年02月20日 

タイムズ紙は、地方自治体の年金基金が、政府のPFI学校事業の救済のために使用される可能性があると報告している。
学校とのパートナーシップで、550億ポンドの学校建設プログラムの責任を負っている政府機関は、私的財産が底を突いているために、いくつかの自治体に対し、年金基金からの緊急時資金を提供するよう求めている。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
20.2.09 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1627957)


保守党が地方自治体政策に関する緑書を発表

2009年02月20日 

2009年2月17日にコヴェントリー市で開催された党集会で、保守党は地方自治に関する緑書「地域コミュニティへのシフト制御と権限の回復(’Control, Shift, Returning Power to Local Communities’)」を発表した。
この緑書では、イングランドの12の大都市における直接公選首長の導入、イングランド8ヶ所の地域開発公社(RDA)と地域計画の廃止、包括的地域評価制度(CAA)の廃止、自治体幹部職員の給与情報の公開などが提案されている。これらの提案は今まで以上に地方分権を進める内容であるとして、LGAのマーガレット・イートン議長は緑書に対し歓迎の意を示している。
※参照 19.2.2009 LGC(Local Government Chronicle)


オックスフォードシャーで自治体幹部の共同化が進む

2009年02月20日 

サウスオックスフォードシャー市とヴェイル・オブ・ホワイトホース市はマネージメントチームの共同化を進めている。
以前は2つの市で21のシニア・マネージャーが働いていた。最終的には両市を担当する12のチームとなる。事務総長も両市を兼務するが、昨年9月からその任務についており、今回IT、住宅、都市計画及び環境衛生という戦略的部長ポストの共同化が発表された。
※参照 19.2.2009 MJ


100万戸の住宅が空き家のまま放置されている

2009年02月13日 

2月11日に発表された統計によると、景気後退の影響を受け、イギリス全体で空き家の数が初めて100万戸に達する見込みである。
政府の報道担当官は「空き家の取り扱いに関する地方自治体の権限を強化した」と述べている。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
10.2.09(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1565097)


政府が住宅の断熱計画を発表

2009年02月13日 

2月12日、エド・ミリバンド エネルギー・気候変動相は、住宅の炭素放出の減少を目的とする新たな計画を発表する見込みである。
この計画では、住宅所有者が、環境に優しい技術を容易に取り入れる方法が示されている。地方自治体協議会は、エネルギー供給会社に対し、この大規模な断熱プログラムに向け数百万ポンドの基金を創設するよう求めた。また、副議長のジェレミー・ベーハム卿(Sir Jeremy Beecham)は、「包括的な住宅の断熱プログラムは、燃料不足への対応、国内の炭素排出量の減少、雇用の創出、人々のお金の節約に向けた、最も優れた長期的な解決策である。」と述べている。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
12.2.09 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1568704)


「健康的な生活、明るい未来:子供と若者の健康戦略(Healthy lives, brighter futures – The strategy for children and young people’s health)」が発表に

2009年02月13日 

保健省と児童・学校・家族省は共同で2月12日、新たな「子供の健康戦略(Child Health Strategy)」を発表した。
この共同戦略-「健康的な生活、明るい未来:子供と若者の健康戦略(Healthy lives, brighter futures – The strategy for children and young people’s health)」は、エド・ボールズ児童・学校・家族相とアラン・ジョンソン保健相により発表され、誕生から19歳までの間に、子供及びその家族がどのような保健サービスを受けられるかを初めて明確にしたものである。
戦略には次のような方策が含まれている。
・人生のなかでも決定的に重要な意味をもつ乳幼児期に、保健師の増員など、より強力で質の高い支援を共同で実施する。
・シュア・スタート児童センター(Sure Start Children’s Centre)の役割をさらに強化する。各児童センターは、指名された保健師を利用できるようになる。
・初めて子供を持つ母親を支援するため、家庭保育パートナーシッププログラム(Family Nurse Partnerships programme)を拡張し、2011年までにその数を70とする。今後12年間のうちにイングランド全体に拡大することをめざす。
・新たな出生前プログラムの開発及び試行、両親向けプログラムの整備
・無料の学校給食(Free School Meal)に関する実証実験を行い、ユニバーサルアクセスによる健康面と教育面での利点を検討する。
 http://www.dh.gov.uk/en/News/Recentstories/DH_094405


CAA(包括的地域評価制度(Comprehensive Area Assessment))は不況の影響を受けないと保証する監査委員会

2009年02月13日 

監査委員会は、自治体に対し、新たなCAAにおいて、経済不況を原因として経済関連指標で悪い評価を付与されることとはならないと述べている。
CAAは、景気悪化に対し自治体がどのように対応してきたかを柔軟に評価するものであり、経済状況そのものを評価するのではない。CAAでは、優秀な業績にはグリーンフラッグが付与され、サービスの水準に懸念がある場合にはレッドフラッグが付与されることになっている。
※参照 12.2.2009 LGC(Local Government Chronicle)


地方自治体はCAA(包括的地域評価制度(Comprehensive Area Assessment))の導入の延期を望んでいる

2009年02月13日 

いくつかの自治体は、政府に対し、新たなCAAの業績評価の枠組みを、景気後退が終わるまで遅らせるようこれまでも働きかけてきた。
しかしながら、政府と監査委員会は予定どおり進める見込みである。保守党はCAAを廃止すると発表した。このため、最初から導入しないことを望む自治体も多い。
自治体協議会は、新たな評価システムではその主目的である効率化の促進に失敗するのではないかと自治体が懸念している、と述べている。
※参照 12.2.2009 MJ


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