地方自治体協議会は、今週公表されたPlace Surveyの結果は、住民に調査を行ってから時間が経っており、その間にも経済の状況は変動しているので、住民が現在思っていることを反映していない、と主張した。
概略すると、ほとんどの住民(80%)は、自分たちが住んでいる地域に満足しているが、一方で住民の45%は地元の自治体に満足していないという。住民は、自分たちが住んでいる地域の性質と地方自治体の貢献には関係がないと見ている。この調査を実施した英国の調査会社イプソス・モリ(Ipsos MORI)のチーフ・エグゼクティブ、ベン・ペイジ氏は、住民に対する地方自治体からのコミュニケーション不足が、この認識のずれの背景にあるだろう、と考えている。
*Place Surveyとは、コミュニティ・地方自治省が発注している各地方自治体内で行われた調査
*参照The MJ 25.06.2009
カテゴリー別アーカイブ: 英国
地方自治体による外での飲酒の取り締まり
2009年06月26日イングランド内で地方自治体が700以上の「飲酒制限地区」を設けた。
このことにより、警察は午後の飲酒を静かに嗜んでいる人にまでビールやワインを没収する権限を持つことになる。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 25.06.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=2108682)
住民に対する意識調査(Place survey)結果
2009年06月26日政府が昨日発表した住民に対する意識調査結果によると、住民の4分の3は警察は反社会的な行動や飲酒による暴力の把握に失敗していると考えている。
しかしその一方で、33%は地方自治体は相応に価値がある予算の使い方をしていると考えており、45%は地方自治体の進め方に満足しており、78%はごみ収集に満足している。地方自治体協議会の広報担当者は「この調査結果は大部分の住民は地方自治体が行うサービスに満足していることを示している」としている
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 24.06.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=2091076)
地方自治体が不適切に年金基金の資金を使用
2009年06月19日地方自治体は、一般基金を区分せずに管理しており、投資に際し、地方政府年金基金の資金を、年金とは関係のない日々の地方自治体サービスのために使用していた。
情報公開により明らかになった情報によると、多くの地方自治体が、投資の際に年金基金の現金を使用していたという。異なった財源から成る資金の混合は、「コミングリング(co-mingling。「混合」)」とも呼ばれており、1998年から規定により認められている。
しかし問題なのは、銀行預金の利息収益が、投資に比例した割合で地方政府年金基金に再分配されているのではないということである。そうではなく、いくつかの地方自治体では、一般基金の全体に対してその利息を支払っており、イングランド銀行の低い短期変動金利に従った利息しか、年金基金に対しては支払っていない。これは年金基金が、本来受け取るよりも少額の利息しか受けていないことを意味している。このような行為が許されるのか許されないのかは問題だが、政府はこの行為をやめさせるための規制の変更を検討中である。
*参照LGC 18.06.2009 front page
地方と中央政府の関係をより強固で明確なものに
2009年06月19日6月10日、コミュニティ・地方自治省のジョン・デナム新大臣が発表したことによると、彼はより強固でより明確な基盤に基づく地方と中央政府の関係を構築することを提案しており、そのための新しい法律の導入を考えているという。
2007年12月にサインされた中央・地方協定が、地方と中央政府の権利と義務を定めたにもかかわらず、これには関心が薄い。今回の発表は、新大臣がこれに関して再び議論を蒸し返す意図のあることを示唆している。
ディリー・メール紙が車輪付きごみ箱に対するキャンペーンを立ち上げる
2009年06月19日ディリー・メール紙は、「自分の家の前には置きたくない」と名付けたキャンペーンを立ち上げた。
これは、ごみ収集に対する無用の変更を強行しようとしている(とディリー・メールが考えている:訳注)地方自治体に対する異議申し立てである。
ディリー・メール紙は、地方自治体が車輪付きごみ箱を使用していることに注目し、納税者には車輪付きごみ箱、普通のごみ箱及び生分解性の袋からの選択肢が与えられるべきだと主張している。これに対し、地方自治体協議会の広報担当者は次のように述べている。「万能な答えはない。ロンドン市内で有効に機能するものであっても、地方都市のNorfolkでは必ずしも有効であるとは限らない。地方自治体は地域の住民を一番よく知っているので、彼らにとって最善のタイプのごみ箱を用いているだろう。」
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 18.06.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=2013588)
地方自治体が資産管理について注意勧告を受ける
2009年06月19日英国の地方自治体の資産は2500億ポンドにものぼるが、地方自治体の財務担当官の2割のみしか、資産管理に必要なすべての情報を把握していないということが、本日監査委員会の報告で明らかになった。
地方自治体協議会のマーガレット・イートン議長は「地方自治体は、自分たちの事務所のために1ポンドを使っている間に、住宅、図書館や公園といった住民に不可欠な資産にはちゃんと19ポンド費やしている」とコメントしている。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について17.06.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=2008046)
2009年6月4日に実施された英国統一地方選挙(労働党は、もはや一つのカウンティ・カウンシル*も支配しない)
2009年06月05日6月4日、欧州議会選挙と同時に実施されたカウンティ・カウンシルと新ユニタリーのミニ統一地方選挙において、労働党は、それまで支配下にあった4つのカウンティ・カウンシルすべてで敗北した。
27のカウンティ・カウンシルのうち、26のカウンシルが今回保守党の支配下となっている。保守党にとっては大勝利の日となり、前回よりも10多くの議会の支配獲得に至った。その内訳は、労働党からの4議会(ダービシャー、スタフォードシャー、ランカシャー、ノッティンガムシャー)、自由民主党からの2議会(デボン、サマセット)、「支配政党なし」からの1議会(ウォリックシャー)、そして3つの新ユニタリー(セントラル・ベッドフォードシャー、シュロップシャー、ウォルトシャー)である。自由民主党はブリストルで、「政党支配なし」から政党支配の座を獲得したが、保守党は2議会で政党支配を失った。カンブリア・カウンティ・カウンシルは、「政党支配なし」のままであり、新ユニタリーであるベッドフォードとコーンウォールは、ハング・カウンシル**(政党支配なし)となった。議席の総数について、保守党は1531議席を獲得し、今や第三党となった労働党は、178議席を獲得し、291議席を失った。自由民主党は484議席で、地方自治体の上層自治体(カウンティ)において第二野党である。小さな政党は、すべて議席数を増やし、無所属は6から97に、緑の党は8から18にまで議席が増大した。英国国民党もまた3議席を獲得し、ランカシャー、レスターシャー、ハートフォードシャーでそれぞれ1議席の獲得となった。
*カウンティ・カウンシルは日本の県にあたる
**ハング・カウンシル:過半数を占める政党のいない議会のこと
*参照 BBC、Guardianのウェブサイトから
http://news.bbc.co.uk/1/shared/bsp/hi/elections/local_council/09/html/region_99999.stm
http://www.guardian.co.uk/politics/local-election-results-map-2009
ブリアーズ大臣が内閣を辞職
2009年06月05日全紙がヘーゼル・ブリアーズコミュニティ・地方自治大臣のブラウン内閣辞任を報道した。
ブリアーズ氏は「波風をたてよう」と書かれたブローチを身に着けていた。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 04.06.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1966353)
賢いゴミ出しでM&Sの下着が割引に
2009年06月05日リサイクルを実行した人に対する英国初の割引制度として、住民は、Marks & Spencerの下着、SubwayのサンドウィッチやCoffee Republicのカプチーノの割引を受けることができるようになる。
マイクロチップを内蔵したゴミ箱を持つ住民は、リサイクル量に応じて割引バウチャーにポイントを貯めることができる。ウィンザーとメードンヘッドの試験的な計画では、人々はポイントをオンラインで確認することができ、地元の制度加盟店で割引を利用することができる。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について01.06.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1952859)