カテゴリー別アーカイブ: スウェーデン

傷病手当(sickness benefit)の支給条件を厳格にする法案が可決

2008年09月04日 

・ラジオスウェーデンによれば、2008年6月5日、傷病手当の支給条件を厳しくする法案が可決された。
・傷病手当は、傷病の結果としての収入の損失に対して支給されるものである。新たな法では、長期疾患者は手当受給額が減額されることとなる。また、職探しを行うよう強いられる可能性もある。
・一方、これにより、生活保護を受けることになる人が増えるのでないか、との非難もある。

※この背景として、昨年発表された政府の予算書によれば、近年のスウェーデンでは、同等規模の他国に比べ病気による休職者数が増えており、傷病手当等の受給者が激増している。政府は、病気休暇からの復職を促進するとともに、傷病に関する効果的な保障制度の確立をめざしている。

(参考)
・ラジオスウェーデン
(http://www.sr.se/cgi-bin/International/nyhetssidor/artikel.asp?nyheter=1&ProgramID=2054&artikel=2116074)
・スウェーデン政府(予算書)
(http://www.sweden.gov.se/content/1/c6/09/05/18/d44289fd.pdf)


過疎地でのブロードバンド増設をサポートせよ

2008年08月07日 

(スウェーデンの地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のニューズレター(2008年6月24日発行分)より)
 過疎地でのブロードバンドの増設への援助の継続は好ましいことで、2009年〜2013年の間に30億クローナが予算計上されることが望ましい。
とSKL*(スウェーデンのコミューン・ランスティング連合)は「ブロードバンドを全国へ」の調査でその主張として書いている。

詳細はこちら(スウェーデン語)http://www.skl.se/artikel.asp?C=2977&A=53721
*英語でSALAR(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のことを指します。


憲法で守られねばならない自治権

2008年08月06日 

(スウェーデンの地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のニューズレター(2008年6月24日発行分)より)
 憲法調査会は、4年間にわたる調査の後、近くどのようにスウェーデンの民主主義を新しい時代により良く対応させることができるかについて発表する。
 スウェーデンの民主主義の最も基本的な原則の一つである、コミューンの自治権を強化する歴史的な機会を逃してはならない、とSKL*(スウェーデンのコミューン・ランスティング連合)の議長アンダーシュ・クナーペおよびSKLの第2議長イルマー・レエパルは、討論記事で述べている。
詳細はこちら(スウェーデン語)http://www.skl.se/artikel.asp?C=2977&A=53721

*英語でSALAR(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のことを指します。


リージョンの創設について

2008年05月06日 

(パイロットリージョンの設置)
・カウンティを廃止しリージョンを新設するにあたり、先行して2つのリージョン(ヴェストラ・ヨートラン、スコーネ)がパイロットリージョンとして試験的に設置された。
・パイロットリージョンの設置にあたり、旧カウンティ地域が合併され、国からの権限移譲が行われた。権限移譲の結果、パイロットリージョンは、従来のカウンティの業務である医療に加え、国の地方支部の業務である地域開発に関する責務を担っている。
・パイロットリージョンの評価期間は、当初の予定より延期され、2010年までとなっている。

(委員会の提言)
・政府に任命された委員会(Committee on Public Sector Resposibilities)が、リージョンを導入した新たな枠組について2007年度に報告を行った。
・提言の中には、直接選挙による代表を構成員とする地域機関をもつ新たな地域制度(リージョン)の創設、国の地方支部は国に関する行政の調整や監督に徹すること、リージョンの数はスウェーデン全体として6~9程度、1つのリージョンの人口は100万人~200万人が望ましいこと、リージョンには最低一つの病院と総合研究機関を備えた大学があること、などが盛り込まれている。

(カウンシルオブヨーロッパの報告)
・カウンシルオブヨーロッパのモニタリングレポートによれば、パイロットリージョンの設置によって、その地域に経済の活性化の効果が認められている。

【出典・参考】
・リージョンに関しての委員会の報告書
http://www.sou.gov.se/ansvar/pdf/Ansvarskommittén%20Sammanfattningeng%20Engelska.pdf
・Council of Europeモニタリングレポート(2005年6月)
https://wcd.coe.int/ViewDoc.jsp?id=889905&Site=Congress&BackColorInternet=e0cee1&BackColorIntranet=e0cee1&BackColorLogged=FFC679


地方自治体のしくみ

2008年02月18日 

・スウェーデンには290のコミューン(市)と、20のランスティング(県)がある。
・第二次大戦後、コミューンが合併。1952年に第一次、1974年に第二次。2,500のコミューンが290になった。
・コミューンとランスティングの関係は対等で、事務区分は明確である。コミューンは福祉及び教育、ランスティングは医療など。
・議員数は、奇数でなければならないほか、最小の人数が定めらているが、人数の上限はない。
・地方議員及び国会議員の選挙は同日に行われる。比例代表制で、任期は4年。
・給料が支給されるフルタイムの議員は少なく、多くの地方議員が他の職業を兼務している。


地方議員の現状について

2007年10月29日 

・スウェーデンの地方テレビ局のニュースによれば、スウェーデン地域(ランスティング(英国でいうカウンティ))内の3つのコミューンで、地方議員の100人以上が選挙後わずか1年以内に辞任した。
・理由は、オーバーワークと、度重なる会合のためである。
(参考 スウェーデンには290のコミューンがある。2002年における地方議員数は、13,271人である。)

【出典】Radio Sweden 2007/10/11


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