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カテゴリー別アーカイブ: EUの地方自治情報メモ

EU、取り残されたコミュニティーの住宅問題に対処

2010年02月19日 

 欧州議会は2月10日、住宅のエネルギー効率改善に関する欧州地域開発基金(ERDF)の適格性を定めた欧州議会・理事会規則(EC)No 1080/2006の修正案を承認した。
 ロマ族に代表される取り残されたコミュニティーは従来、2004年と2007年に新規加盟した中東欧中心の12カ国においてのみERDFの恩恵を受けることができたが、今後は全加盟国に適用される。新たな規則ではまた、都市部か地方かに左右されることなく、既存の住宅の改修に加え、建て替えにもERDF資金を用いることが可能になる。現状では、都市部の社会住宅の改修に限られている。
取り残されたコミュニティーの住宅改善費の助成金は、関連するERDF事業計画(Operational Programme)の予算の3%、あるいは各加盟国の全ERDF予算の2%を上限とする。

出典:
-欧州議会プレスリリース
http://www.europarl.europa.eu/news/expert/infopress_page/059-63589-307-11-45-910-20091103IPR63587-03-11-2009-2009-false/default_en.htm
http://www.europarl.europa.eu/news/public/story_page/059-68554-039-02-07-910-20100205STO68539-2010-08-02-2010/default_en.htm


6地域に「欧州起業地域」賞

2010年02月19日 

 ブリュッセルで2月11日、EU地域委員会(CoR)の主催により「欧州起業地域(European Entrepreneurial Region=EER)」賞の授賞式が執り行われた。
 同賞は2009年、ルク・ファンデンブランデCoR委員長(当時)と欧州委員会のグンター・フェアホイゲン前副委員長が創設。初の選出となる今回は、全36候補の中からブランデンブルク州(ドイツ)、ケリー州(アイルランド)、ムルシア州、カタルーニャ州(以上スペイン)、トルナバ州(スロバキア)、ウーシマー県/ヘルシンキ(フィンランド)の6地域が「EER」ラベルの使用権を獲得した。EER賞は過去の達成ではなく、将来の計画に対して与えられるのが特徴。起業支援(特に中小企業)に向けた資源の活用、他のEU地域との協力、持続可能な低炭素経済の推進といった面で、先見性や新たな方法論の構想力が問われる。こうした賞の存在により、革新的で創造的な地域経済開発計画の実行が一層促されると期待されている。

出典:
– 欧州委員会プレスリリース
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=COR/10/17&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en


EIB、英国に7億ポンド提供

2010年02月19日 

 英国財務省の発表によると、欧州投資銀行(EIB)は同国の3,000社近い中小企業向けに総額7億ポンド余りの助成金を承認した。
 手ごろな与信枠を適切に提供するのが目的で、ロイズ・バンキング・グループやロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)などの国有銀行が融資を仲介。その際、これら金融機関は同額を貸し出すこととする。与信枠へのアクセス改善は英政府とEIBによる幅広い方策の成果で、2008〜2011年に総額およそ40億ポンドを中小企業に提供する計画。EIBの資金は、目下の厳しい経済情勢下で真の困難に直面している零細企業の支援継続に欠かせないとみなされている。

出典:
- 財務省プレスリリース
http://www.hm-treasury.gov.uk/press_10_10.htm


EU構造基金、ウェールズのバイオ燃料プロジェクトに投資

2009年12月18日 

 ウェールズのアベリシウス大学が、向こう3年にわたる「Grassohol」プロジェクトを始動した
 商業的に成立する、より環境に優しいバイオ燃料を開発するのが目的で、合わせて8人(社)の科学者、農家、製造業者が協力。原料には糖分が多いペレニアルライグラス(細麦)の品種を用いる。英環境・食糧・農村省とウェールズ自治政府、バイオテクノロジー・生物科学研究会議(BBSRC)、EU構造基金の財政支援を受け、ライグラス1ヘクタール当たり年間最大4,500リットルのエタノールを生産する計画だ。バイオ燃料はガソリンやディーゼル油といった従来の輸送用燃料に比べ、二酸化炭素(CO2)の排出削減に寄与すると考えられている。

出典:
– ユーロジャパンセンター


欧州地域会議、再生可能エネルギーの助成制度めぐりEU批判

2009年12月18日 

 欧州地域会議(AER)がEUの資金援助メカニズムについて、存在感が薄いと非難している。
 これが地域のエネルギー政策の潜在力を阻害しているとの主張だ。批判はAERが欧州24カ国の計66地域を対象に実施した最新調査に基づいており、回答者の24%が「欧州地域開発基金(ERDF)」を通じた欧州領域的協力(European Territorial Cooperation)プログラムの恩恵を受けている一方、再生可能エネルギーの普及促進に向けて欧州投資銀行(EIB)または他のEU助成制度を実際に活用している例は少ないことが判明。EUの91%の地域が再生可能エネルギーの開発推進を向こう15年の最優先課題の1つに位置付けている中、EUおよび国家レベルでの政治的支援や財政援助がなければこうしたイニシアティブは実現しないため、調査は残念な結果となった。
 AERは各地域が再生可能エネルギーの分野で適切な能力を有しつつも、各領域内で潜在的な可能性を引き出すにはより多くの支援が必要だとして、資金獲得に必要な手続きを簡素化するようEUに求めている。

出典:
-AERプレスリリース
http://www.aer.eu/news/2009/2009112401.html


北アイルランドの通信網に4,800万ポンド投資

2009年12月18日 

 北アイルランド自治政府のアーレン・フォスター企業・貿易・投資相によると、同地域は次世代ブロードバンド(高速大容量)の開発に4,800万ポンドを投じる。
 新技術を用いて都市部と農村部の通信インフラを改善し、向こう1年半で通信速度を引き上げる計画だ。
 通信大手BTグループは3,000万ポンドを提供。企業・貿易・投資省と農業・農村開発省はEUの「欧州地域開発基金(ERDF)」と「欧州農業農村開発基金(EAFRD)」を通じ、残る1,800万ポンドを拠出する。プロジェクトは自治政府が掲げる「Programme for Government」の主要公約(2011年までに同地域の企業の85%が次世代ブロードバンドにアクセスできるようにする)を果たすのが目的で、地元企業の生産性向上に大きく寄与すると期待されている。

出典:
– 北アイルランド自治政府プレスリリース
http://www.northernireland.gov.uk/news-deti-031209-foster-announces-_48million


欧州委員会、結束政策の未来について提案

2009年12月18日 

 欧州委員会のパベウ・サメツキ地域政策担当委員は12月3日、欧州連合(EU)の結束政策の未来に関するオリエンテーション・ペーパーを発表した。
これは2014年以降の法務・財政パッケージを準備する上で、指針となるもの。同委員は「『調和のとれた発展』を目指して『地域間格差を是正』し、競争力向上、雇用拡大、国境を越えた地域間協力を促す」という従来の主な政策目的を継承しつつ、いくつかの修正を提案。
 具体的には基金の活用に際し国家による管理方法を改善するほか、「結束基金」と構造基金の一種である「欧州地域開発基金(ERDF)」を統合するか、もしくは現在「欧州農業農村開発基金(EAFRD)」によってカバーされている活動の一部に結束政策を取り入れるといった可能性が論じられている。さらに、支援を政策目的の達成度と連動させる「出来高払い」システムが導入される可能性もある。

出典:
– 欧州委員会プレスリリース
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=SPEECH/09/571&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en


EUの各地域、予算改革案に懸念表明

2009年11月20日 

 欧州委員会がまとめた欧州連合(EU)予算の総合的改革に関する報告書草案が、多くの地域の間で議論を呼んでいる。
 EU結束政策そのものの存在意義が問われかねないためだ。
 この草案は10月8日に発表されたもので、地域間格差の是正を目的とする構造基金の配分方法を見直し、重点助成対象分野を従来の地域支援や共通農業政策から雇用、外交政策、気候変動にシフトする内容。しかし、これにより現時点で全地域の3分の2に適用される結束政策の「目的2」(構造的困難に直面する地域の経済的・社会的転換の支援)が消滅する恐れがあることから、域内の地方・地域自治体を代表する7つの団体が書簡を通じて欧州委に懸念を表明。欧州議会の地域開発委員会なども、この問題について議論する考えを示している。2014〜20年予算から適用される改革の最終案は、年内に欧州議会とEU財務相理事会に提出される予定。

【出典】
ユーロジャパンセンター


ロンドンのグリーンプロジェクトに1億ポンド

2009年11月20日 

 ロンドンのボリス・ジョンソン市長と欧州委員会のパベウ・サメツキ地域政策担当委員はこのほど、ロンドンのグリーンプロジェクトに1億ポンドを支援すると発表した。
 資金は「都市部の持続可能な投資のための欧州共同支援(JESSICA)」イニシアチブを通じ、欧州連合(EU)の「欧州地域開発基金(ERDF)」、ロンドン開発公社(LDA)、ロンドン廃棄物リサイクル委員会が共同で拠出。持続可能でカーボンニュートラルな経済成長や気候変動対策を目的とするプロジェクトに充てられ、2025年までに二酸化炭素(CO2)排出量を60%削減する同市の目標達成に寄与すると期待されている。最初の投資先は、テムズ河口域の住宅、企業、医療施設、公共建築物を連結する温水供給システム「テムズゲートウェイ・ヒート・ネットワーク」のほか、市内の廃棄物のリサイクル率(再生利用率)を向上させるプロジェクトとなる見込み。
 JESSICA資金は欧州投資銀行(EIB)によって運営される予定。

【出典】
ロンドン市プレスリリース
http://www.london.gov.uk/view_press_release.jsp?releaseid=24038
欧州委員会ホームページ (JESSICA)
http://ec.europa.eu/regional_policy/funds/2007/jjj/jessica_en.htm


ウェールズ、EUから助成金獲得

2009年11月20日 

 ウェールズ自治政府は11月半ば、南西部の若者を支援する総額3,200万ポンドの「ENGAGE」スキームを発表した。
 学校中退や継続教育からの脱落が懸念される1万2,000人を対象とし、最終的にはニート化する若者の数を減らすことを目指す。資金の一部は欧州連合(EU)の「欧州社会基金(ESF)」から拠出される。「ENGAGE」は学習で問題を抱える生徒の意欲を引き出し、自信を植え付けるため、代替的なカリキュラムや革新的な訓練を提供。若者が教育を継続し、スキルを向上できるように、個々のニーズに即した形で職業訓練、マンツーマンによる徹底支援、自尊心を高める活動といった様々な手法を活用する。このスキームは地元に経済的・社会的利益をもたらすと期待されている。

【出典】
プレスリリース:
“£32m Funding boost will ‘Engage’ young people” 17 November 2009
http://wefo.wales.gov.uk/news/latest/091112engageyoungpeople/?skip=1&lang=en


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