西ウェールズ・ビジネスイニシアチブ(WWBI)がウェールズ自治政府を公然と批判している。「収れん(Convergence)プログラム」向けのEU資金の事実上全てが、公的機関が運営するプロジェクトに充てられ、その大半が富の創出ではなく管理費として使われているとの主張だ。
収れん(Convergence)プログラムは、EU構造基金の目的の一つとして、地域間格差の是正を目指すもの。同基金は住民1人当たりGDPが、EU平均の75%を下回る地域を対象とし、経済発展の促進に振り向けられる。
だがWWBIは、資金がウェールズの経済レベル底上げに寄与しておらず、統計的にも英国の他地域や欧州他国との格差は縮まるどころか開く一方だと指摘。例えば、ウェールズでは2009年、国内の他地域と比べ雇用が著しく悪化した。WWBIは現在、収れんプログラムの下で承認された各スキームの効果について、独立調査を実施するよう求めている。
【出典】ユーロジャパンセンター