欧州委員会は2010年7月、都市再生プログラム「アーバンll」の事後評価報告書を発表した。
このイニシアチブは、持続可能な都市開発を促進するため、革新的かつ統合された手法を通じて経済的に沈滞した都市地域を活性化させるのが目的。報告書は、危機的状況にある街区が課題に取り組む上で、同プログラムがプラスの貢献をしたと結論付けている。
「アーバンll」が導入された都市の1つがデンマーク第2の都市オーフスで、500万ユーロの支援金はGellerup、Hasle、Herredsvangの3街区に集中投下された。様々な社会経済指標に基づくと、これらを合わせた区域はデンマークで最も貧困な地域とされる。
資金の42%はレジャー・文化活動に割り当てられ、雇用・起業支援と犯罪およびアルコール・薬物乱用防止にもそれぞれ20%、18%が充当された。また、5%は物理的な再生活動に使用されている。
事後評価では、起業と犯罪率の面で明らかな改善が見られたが、雇用率の達成度は物足りなさが残った。義務教育修了後に高等教育を受けている住民の割合は、53%から54%へとわずかに改善した。
【出典】
欧州委員会
http://ec.europa.eu/regional_policy/sources/docgener/evaluation/expost2006/urban_ii_en.htm
欧州委員会:オーフスのケーススタディー
http://ec.europa.eu/regional_policy/sources/docgener/evaluation/pdf/expost2006/urbanii/case_studies/arhus.pdf