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英国、ドイツで東日本大震災追悼イベントを開催

2021年03月19日 

東日本大震災から10年目を迎えて -在外福島県人会の故郷への想い
2021年1月1日現在、世界24か国・37地域に在外福島県人会が存在しており、震災以降、世界各地域で復興支援活動を行っています。特に、在英県人会であるロンドンしゃくなげ会(会長満山喜郎氏)は、Japan Matsuriにブースを出展し、桃や米など福島の農産物のPRを行ってきたほか、英国以外の欧州で行われるイベントにおいても、福島の日本酒の魅力や食の安全性を発信してきました。
そのような中、東日本大震災から10年という節目にあたる今年は、コロナウィルス感染拡大の影響により、イベント開催方法の変更を余儀なくされました。

【写真: Japan Matsuri で米や農産物をPR】

英国より発信、オンライン震災追悼企画
2021年3月11日、ロンドンしゃくなげ会は、震災追悼“A Decade of Recovery in Fukushima”を開催。震災から現在までの福島の様子、未来への希望、福島の食や観光などの魅力についてのドキュメンタリーを放映したほか、ラグビーイングランド代表監督のエディ・ジョーンズさんや在英ミュージシャンの布袋寅泰さんから動画メッセージをいただきました。
また、英国だけでなく、日本を含む世界各地から約2000人が視聴し、視聴者からは、「It was really nice to see how Fukushima has recovered since 2011. (震災以降、福島がどのように復興したのか分かり、良かった。)」「I hope the situations change so that in late 2021 I can come and visit the Island of Japan and Fukushima in particular, I would love to taste the fruits and Sake of your wonderful country. (2021年後半に日本、特に福島を訪れることができるよう、状況が変わることを願っています。あなたの素晴らしい国の果物や酒をぜひ味わいたいと思っています。) 」という心温まるコメントを寄せていただきました。

【写真:ケンジントン・チェルシー区のメイヤーから福島への温かいメッセージを頂いた】

ドイツでは音楽で追悼イベント
ドイツでは、2021年3月13日にエッセン市主催による「福島の春:東日本大震災復興支援メモリアルコンサート」が開催されました。(ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州福島県人会協力。以下NRW州と略記)。ドイツを中心に活躍するクラシック音楽グループARS MUSICAが、フォルクヴァンク美術館から、ドイツ及び日本それぞれにちなんだ音楽の演奏をライブで配信し、1700人を超える方が視聴。 同イベントには、福島県の内堀知事、郡山市の品川市長、エッセン市が位置するNRW州の経済省経済大臣、在デュッセルドルフ日本国総領事館の岩間総領事、エッセン市長、エッセン市経済振興公社社長も動画でメッセージを寄せました。
NRW州は福島県と医療機器産業と再生可能エネルギー産業に係る連携強化の覚書を締結しており、エッセン市も独自に福島県郡山市と都市間協力に関して覚書を締結するなど、交流を続けてきたことが背景にあります。

【写真:演奏会の様子(ピアノには起き上がり小法師がディスプレイ)】

それぞれのイベントを支えたJET卒業生たち
英国発オンライン追悼イベントの司会の1人であるエマ・ウィルソン氏は、2014年から福島県川俣町でJETプログラムの英語教師(ALT)として3年間勤務し、英国に帰国後も、日系企業で勤務する傍ら、英国福島県人会のしゃくなげ会と共に福島県に関するイベントに携わっています。川俣町で、国内で最大級のフォルクローレの音楽祭と知られる、コスキンパレードのお祭りや婦人会等に積極的に参加し、住民と触れ合ったことが、現在の英国での活動の礎になっています。
なお、エマさんによると、英国の友人に福島県を紹介する際には、面積・人口ともに福島県と同規模の北アイルランドを例に挙げ説明すると、皆イメージがしやすく親近感が湧いて、興味深く話を聞いてくれるそうです。

【写真:オンライン追悼イベントで酒サムライの吉武氏と司会をするエマ氏】

 また、ドイツ、エッセン市で開催されたメモリアル音楽イベントでは、エッセン市経済振興公社に勤めるタイゼン・剛氏が尽力し、当日は司会も務めました。 タイゼン氏は、福島市の高校に留学した経験のほか、福島県庁でJETプログラムの“経済交流員”として3年間勤務し、県庁では、福島県と海外との経済交流関係、中でも医療機器関連産業分野と再生可能エネルギー関連産業分野を担当。ドイツ・エッセン市に帰国してからも、同公社で医療・再生可能エネルギーの分野において、日本とドイツの懸け橋として活動しています。

【写真:メモリアルコンサートでドイツ語・日本語で司会を務めたタイゼン氏】

(所長補佐 新野(福島県派遣) 2021.3)

 

 

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