1英国: ”TOHOKU 3.11 Forward to the Future”で 、福島の復興をPR
東日本大震災の被災地の復興を伝える情報発信イベント”TOHOKU 3.11 Forward to the Future” (主催:復興庁とジャパン・ハウス・ロンドン)が、2022年3月5日から13日まで、英国のジャパン・ハウス・ロンドンで開催された。海外における輸入規制解除に向けた取組の一環として、被災地が復興した姿、魅力等を紹介した。
会場では、東北の物産品の試食、日本酒の試飲、VR観光体験などのほか、福島県の起き上がり小法師、宮城県の鳴子こけしの絵付け、岩手県の刺し子体験のワークショップも開催された。
筆者は、ロンドンしゃくなげ会(在外福島県人会)の一員として、ワークショップのサポートボランティアに参加した。福島県のパンフレットを活用し、震災やこれまでの復興の歩みについて、参加者一人ひとりと、ゆっくりお話をすることができた。
イギリス南東部のケントからいらしゃったご夫婦は、「日本が大好きで、これまで東京・京都・北海道に行ったが、福島の震災のことを知らなかった。東京から福島まで80分ということもあり、次の旅行は、福島はじめ東北に行ってみたい。早く観光客が入国できるようになるといいのだけれど。」とお話されていた。ワークショップは連日盛況で、参加者それぞれが工夫を凝らしながら、絵付けを楽しんでいた。
2ドイツ:天皇誕生日祝賀レセプションで、福島県産日本酒をPR
2022 年 2 月 15 日(火)にホテル・ニッコー で開かれた「天皇誕生日祝賀レセプション」(主催:在デュッセルドルフ日本国総領事館)で、福島県産日本酒が提供された。新型コロナウィルスの影響で、招待客はごく一部に限らざるを得なかったが、同時に会場の様子をオンラインで配信した。
オープニングでは、現在、ケルン音楽舞踏大学修士課程オペラ科在学中の五十嵐彩香氏(会津若松市出身)が、ピアノの伴奏に合わせ日独両国国歌を披露した。
その後、岩間総領事のご挨拶の中で、福島県と NRW 州の連携関係に触れ、東日本大震災後、ドイツから福島への温かい支援に対する御礼の言葉を述べられた。また、福島県が高品質な日本酒の産地として有名であるとご紹介いただいた。
今回提供された日本酒は、人気酒造株式会社(二本松市)のスパークリング純米吟醸と、大七酒造株式会社(二本松市) の箕輪門生もと純米大吟醸で、当日の来場者からは「すっきりと飲みやすく、非常に美味しい」いう感想をいただき、大変好評だった。(※どちらの銘柄もドイツで購入可能。)
※ 取材協力:JETROデュッセルドルフ 田中俊(福島県派遣)
3 おわりに
今回、”TOHOKU 3.11 Forward to the Future” にボランティアで携わり、福島の復興等について参加者と話す機会を得て、海外への更なる情報発信の必要性を感じた。
また、海外で福島をPRする際に、在外福島県人会は心強いサポーターである。福島・各国の事情にも精通し、現地の言葉でPRすることができる会員の皆様たち。今回の英国、ドイツにおけるイベントも、それぞれロンドンしゃくなげ会、ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州福島県人会のサポートが大きかった。
筆者は、2022年3月にはロンドン事務所を離れ、福島県に帰任するが、今後もクレアロンドン事務所で培った経験やネットワークを業務に活かし、福島県の国際化の発展に寄与していきたい。
所長補佐 新野 梓(福島県派遣)