英国ブリストル市は、食を通じたサステナブルな取り組みで知られており、今年、Sustainable Food Places Board.による表彰において、サステナブル・フード・シティとして、念願の金賞を受賞しました。Sustainable Food Places Board.は、生産から消費に至るフードシステムを見直すことで、社会福祉、環境問題等の解決を推進する団体です。
ブリストル市においては、市役所及びブリストル・フード・ネットワーク等の4団体がサステナブル・フード・シティに向けた活動を主導しており、市民及び団体が一丸となり、食品廃棄物の削減、コミュニティのサポート、エシカルな食品の購入、都市部での食料栽培の拡大、環境負荷の少ない食事、フェアトレードの6つに取り組んでいます。同市における活動の一部を紹介します。
ブリストル大学では、「食品廃棄物ポリシー」を定め、食品廃棄物を可能な限り最小限に抑えています。食品廃棄物が発生した場合は、地元の会社に持ち込まれ、酵素の働きによって有機物を分解することにより、堆肥やエネルギーに変換し、地元の家庭に電力を供給しています。
また、Grow Wilderという農業の教育センターでは、生態系の危機の主な原因となっている集約農業から脱却し、持続可能な農業の手法と起業スキルを習得することができます。
食事は欠かせないものであるからこそ、サステナビリティを意識することで、健康のみならず、気候変動、コミュニティの形成において、大きな効果を与え得るものだと思います。こうした視点から、ブリストル市の取り組みには引き続き注目していきたいと思います。
詳細はこちらを参照ください。
(https://www.jlgc.org.uk/jp/ad_report/sustainablefoodcitybristol/)
ロンドン事務所 所長補佐 萩ノ脇