英国においては長らく、高齢者ケアサービスの費用の増大という問題が、高齢者と自治体の両方にとっての大きな懸念事項であり続けている。過去何年もの間、高齢者ケア制度の見直し調査の報告書や緑書(green paper)などが発表されてきたが、明確な結論を示していなかったり、また政府がそれらの報告書を重要視しなかったなどの理由から、実際の改革には至らなかった。しかし、2013 年 2 月にようやく、保守党と自由民主党の連立政権である現政府は、イングランドの高齢者ケア制度の改革案を発表した。政府は、この計画を発表した際のプレスリリースで、「大規模で長期的な改革であり、その実行によって、人生を通じて勤勉に働いてきた人は誰も、自分が生涯を終えるまでは、高齢者ケアの費用を払うために全ての貯金を使ったり、自宅を売却することを強いられなくなる」と説明していた。
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政府が高齢者ケアサービスを改革へ ~ 自己負担額に上限、老人ホーム入居者への国の支援を拡大など(英国)