2011年1月28日より、国民全員に専用アカウントを付与されることになり、国民は政府の決定事項や関連情報を電子媒体で受信することが可能となった。
この国民アカウントは政府関係機関と国民との安定したコミュニケーションの確立を目的に政府のITサービスセンターが運営するものである。国民は専用アカウントを通じて様々な政府機関からの情報を受信することが可能になる。さらに、この専用アカウントを通じて国民が政府関係機関に書類を提出したり詳細情報の提供を求めたりすることも可能となる。
この専用アカウントの使用料は無料で、サービス利用に必要な個人認証は個人のオンライン銀行の認証や電子証明カードで行われる。この国民アカウントにより政府の情報を個人アカウント一箇所に集約することが可能となる。
国民アカウントは国内コミュニケーションの電子化に向けた大きな事業の一つであり、国民は政府との情報交換をする選択肢を増やすことができる。個人電子アカウントを国民に付与することで、今までは紙ベースでの政府関係機関からの情報が、電子媒体で提供されることになる。
国民アカウントの作成により公共サービスの経費削減にもつながる。各政府関係機関が国民アカウントを共有することで、各政府関係機関独自にアカウントを作成する必要がなくなる。
当面の間、国民アカウントで利用可能な公共サービスは、バンタ市の福祉サービス情報、地方戸籍管理局における戸籍変更や雇用経済省の失業保険給付証明などである。今後国民アカウントで利用できる公共サービスの範囲を順次拡大する予定である。最終的には政府関係機関の情報がすべて国民アカウントを通じて提供される予定である。
この国民アカウントは社会保険庁、雇用経済省、地方戸籍管理局、戸籍登録センター、オウル市及びバンタ市の協力の下、ITサービスセンターが財務省の許可を受けて運営する。
【出典】フィンランド財務省ホームページ
http://www.vm.fi/vm/en/03_press_releases_and_speeches/01_press_releases/20110128Citize/name.jsp