2010年のヘルシンキにおける観光の状況は2008年に実施された前回調査時よりも好況の見込みである。
ヘルシンキでの観光客の宿泊日数は2010年1月から9月にかけて9%増加した。同期間のうち1月を除きすべての月で宿泊日数は増加した。フィンランドの国内旅行の目的地としてヘルシンキは人気が高く、2010年の第1四半期から第3四半期にかけてフィンランド国民のヘルシンキでの宿泊日数は15%増加した。外国人観光客のヘルシンキでの宿泊日数は5%の増加であった。
2010年においてフィンランド国内のすべての宿泊施設における宿泊日数は平均で3%増加した。フィンランド国内で宿泊日数が最も増加したのはヘルシンキで、同市における宿泊の約55%が外国人観光客によるものである。ヘルシンキにおける主要外国人観光客の国籍は、ロシア、ドイツ、イギリス、スウェーデン、アメリカと日本である。特に、外国人観光客の宿泊日数について、ロシアからの観光客は8%の増加、英国からの観光客は4%の増加、スウェーデンからの観光客は15%の増加、アメリカ及び日本からの観光客は10%の増加となったが、ドイツからの観光客は6%の減少となった。
その他の国では、ノルウェーからの観光客による宿泊日数は24%増加した。これは、主にヘルシンキ・オスロ間の格安航空会社の利用によるものである。この格安航空会社はヘルシンキ・ストックホルム間も運航しており、スウェーデンからの観光客数の増加に大きな影響を与えている。また、エストニアからの観光客による宿泊日数は47%と大幅に増加した。
ヨーロッパ主要都市観光状況調査によると、ヨーロッパ内の主要30都市における観光客の宿泊日数は平均で7%の増加であった。ヘルシンキにおける観光客の宿泊日数はこの平均値を上回っている。ヘルシンキは、日本人観光客の北欧における旅行目的地としては2006年以来1位であり、ロシア人観光客の旅行目的地としても常に上位を占めている。前述の調査結果によると、ロシア人はプラハ、ローマやウィーンよりもヘルシンキでの宿泊日数が長いとのことである。
【出典】ヘルシンキ市ホームページ(11月12日)
http://www.visithelsinki.fi/In_English/Media/Press_releases.iw3?showlocation=5dbd2240-e503-4078-81b4-46d338ea60ec&newsID=b9d50a77-8b83-4e66-9dd7-f47b27433694