「大アルプス地域」を設定することにより、当該地域の観光産業は世界的により激しくなってくる観光客の集客競争に対応しようとしている。
2010年9月13日、各国から観光担当の代表者(政治家)が集まる会議において「私たちはより大きな市場を創設しなければならない。これにより全ての人々の商機を増加させなければならない。」と経済担当相は強調した。この会議は、「アルプス・プロローグ」というオーストリア、ドイツ、イタリア、南チロル、リヒテンシュタインから構成される会議である。
同経済担当相はまた、共通の戦略が必要だとも話した。今次の経済危機の渦中にあっても、オーストリアはなんとか観光業のシェアを維持し、部分的には拡大させてもいる。しかし全世界的な競争によってそれが難しくなりつつある。経済担当相は、昨今オーストリアよりも力強い経済成長を記録している国の例としてアメリカについて言及した。
オーストリアは、経済担当相が言及した、「都市と文化」、「ドナウ川と湖」、「アルプス山脈」という3つの固有な観光資源によって有利な立場に立つことができる。またこれらの観光資源に、より付加価値をもたせることに注意が注がれる必要がある。アルプス地域の国々は、マーケティングにおける共同参画に加えて、例えば観光客が同地域でより長く滞在してくれるようにするために共同で取り組みを行う予定である。各国の担当者は、今後定期的に会議を開催することとなっている。アルプス観光の振興に向けて、「the Alps(アルプス地域の国々)」が新しいロビー活動の舞台になるだろう。
【出典】オーストリア内務省ウェブサイト
http://www.austria.gv.at/site/6892/default.aspx#id40748