多くの自治体が警察との間で、いわゆる協調関係合意書を交わしている。SKL、防犯協会及び国家警察庁は、実際にどのような協調関係を築くか、推奨事項についてのハンドブックを取りまとめ発行した。各地方における効果的な防犯には、警察と地方自治体との協調関係が不可欠である。新たに編集されたハンドブックは、警察と地方自治体が防犯に関して協調するのに役立つだろう。
このハンドブックは、2008年以来協調関係合意書を取り結んでいた、アルビッツヤウ、エッマボーダ、ランドスクローナおよびウェステルオースの各地方自治体の経験に基づいている。教訓のひとつとして、たとえ警察と地方自治体がすでに協調している地域社会であっても、より構造化した協調によって利益がもたらされる、ということがある。協調の在り方を正式なものにすることによって、関係する様々な組織間の責任分担と共に、運営指導層の役割についても明確になり、犯罪防止により大きな効果がもたらされるのである。
問題点やそれぞれの役割や作業分担に関する見解を一致させることは、協調に関する合意の上で非常に重要な点である。例えば警察は犯罪の届け出後に問題を判断しようとする傾向にある一方、自治体は器物などの破壊行為による損害額を最小に留めることや、その自治体が安全で住み心地が良いと住民に印象付けることに関心が強い。
「協調においては、犯罪発生の可能性を低減させ、有害な影響を減少させる上で共同作戦が効果的である問題領域を、互いに認識することが大切である。同時に、協力する意味のない領域についても理解することが重要だ」と、SKLの担当者、グレタ・ベリーは述べている。
防犯協会・国家警察庁・SKLは、本年度全体を通じて様々な協調プロジェクトについての評価を続け、最終的には、防犯に携わる警察官と自治体職員の双方を訓練することを目標に据えている。
【出典】スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2011年2月1日発行)
http://skl.se/web/Polisen_och_kommunerna_vassar_samarbetet.aspx