オーストリア連邦政府の児童健康促進政策が、その開始から一年を迎える。
運動不足は肥満など児童の健康に悪影響を及ぼし、児童の人間性発達のために体を動かすことやスポーツは大変に有効であるという考えの下、オーストリア政府は児童健康促進政策を推進してきた。
オーストリア連邦スポーツ省が担当省となり、連邦スポーツ機構及びその他のスポーツ団体が保育園や小学校において運動の時間がより多く設けられることを目標として取組みを行っている。政策の対象は、当然のことながら児童であるが、児童の運動に関して決定的な影響を与える、教師や親も政策対象となっている。
同政策の運動プログラムはこれまでにのべ13,000回実施され、連邦全土の37%の学校が参加した。この運動プログラムは、無料で実施されるばかりでなく、運動に必要な器具の無料貸し出しを行うバウチャーも配布されている。このバウチャーシステムでは、各施設が所有する運動器具をまとめて一つの「供給プール」とし、各施設がそれぞれのニーズに柔軟に対応できるように、互いに器具を貸し借りできる。これまでのところ、約700の施設が運動プログラムを推進するために有用な器具の交換を行っている。
「ニーズに対応した」と「付加」をキャッチフレーズとして、様々な手法で推進されてきた同政策は、開始から1年を迎え、第三者による評価が行われようとしている。評価の過程では、政策対象者の満足度の測定や、無料運動器具の利用率最大化のための検討がなされる予定である。
連邦スポーツ担当相は、「児童健康促進政策では、参加機関それぞれの計画似合うように多様な運動プログラムを提供してきた。この手法によって、今後もオーストリア全土で学校、保育園、スポーツ団体間の連携を強化していきたい」と述べている。
【出典】オーストリア内務省ウェブサイト
http://www.austria.gv.at/site/6892/default.aspx#id40222